ホンダの研究所が開発、最新ロボット「Haru」 ディズニーやピクサーのキャラクターから発想

IEEE Spectrumは、IEEEが開催した国際ヒューマンロボットインタラクション会議にて発表されたHonda Research Institute(HRI)の最新の研究結果を報告した

同記事を参考に、HRIの最新ロボット「Haru」をご紹介していく。

これはロボットクリエイターの高橋智隆氏もよく述べていることだが、コミュニケーションロボット・ソーシャルロボット・パーソナルロボットと言われるジャンルにおいては、ユーザーの期待値を調整することがとても重要である。大きなロボットや、人間に近い見た目のロボットが「賢くなかった」ときのがっかり感は大きい。

だからと言って、いかにもデザインを陳腐にしてしまうと、これらのロボットが大切にしているはずの愛着すらも薄れてしまう。そこのバランスが極めて重要だとHRIは考え、生み出されたのが「Haru」というロボットだ。


image:Honda Research Institute via IEEE Spectrum

一見すると、ちょっとダメそうなロボットという見た目。しかし、愛着が湧かないかといえば、そのダメっぽさに可愛げを感じる。このバランス感が、HRIが目指したデザインだったのだろう。

Haruはデスクトップ型のロボットで、体からカタツムリのように伸びた二つの目が特徴的だ。動画がないので詳細はわからないが、両目を支える軸が前後に動き、目は左右に傾く作りになっているようだ。モーターの数は極めて少ない。しかし、その軸の傾け方と目の形・色によって、全く違う表情を見せる。怒っている時は、本当に怒っていると感じる。


image:Honda Research Institute via IEEE Spectrum

Haruは、現実的なロボットの構造からキャラクターを生み出したのではなく、PixarとDisneyのキャラクターから発想を得て開発された。アーティストが、アニメのキャラクターを元に、様々なロボットをスケッチしていく。そして、パフォーマーの感情表現をHaruに落とし込んだことで、高い表現力を得ることができた。

プロトタイプが完成したのち、最後にサイズを決める作業が行われた。全部で5つのサイズを作り、その中から最も好きなものをチームメンバーが投票することで、現在の22cmのベースと15cmの高さになったのだという。

HRIはこれから、実験を通じて有用なアプリケーションを見つけ、その結果をHaruのハードウェアの進化へと繋げていくとしている。中期的にはAIの進歩を活用し、「パートナーと共にHaruの機能を高めるツールを開発する」とIEEE Spectrumの取材に対し、述べている。

先日、ホンダがヒューマノイドロボットの開発をやめるという報道もあったが、ホンダはそれを否定した。ホンダのロボットへの探求は、やはり、まだまだ続いているようだ。

Source:IEEE Spectrum

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ロボスタ編集部

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