コミュニケーションロボットの概要/ロボットスタート株式会社 北構武憲
ロボットスタートの北構からは、コミュニケーションロボットに関する概要、活用事例の紹介、現在のコミュニケーションが得意なことと出来ないことなどについてお伝えしました。
ロボティクスソリューションのご紹介 流通分野での活用/富士通株式会社 佐藤裕之氏
富士通の佐藤氏からは流通分野で活用されているロボティクスソリューションのご紹介をお話いただきました。
富士通研究所では、1980年代からロボット開発に取り組んでいます。現在でも、サービスロボット「enon」が西村京太郎記念館で活用されています。
セミナーでは、コミュニケーションロボット「ロボピン」についてお話いただきました。ロボピンは現在、台湾のファミリーマートでの活用や東京都庁での実証実験で利用されています。
台湾のファミリーマートでは、ロボピン導入前に動画を作ってSNS上で事前に盛り上げを行い、結果的に集客も売上も好調な数字になったとのこと。
また、富士通ではVRデバイスを装着した人間が動くことで、その動きをロボピンでそのまま振り付け出来るシステムも開発しています。
富士通ではこれらの取り組みを通じて、「ロボットサイネージ」という概念を提案しています。
その上で、ソリューションビジネスとしてのロボティクスの活用を提案しています。
ロボピンを活用したビジネスを提案した結果、制約が決まった案件は意思決定者が女性が多いということでした。そこから「ロボットを活用したビジネスの対象は女性や子供ではないだろうか」という仮説を佐藤氏は立てているそうです。このお話しはとても興味深く感じました。
佐藤氏からのお話は以上です。
ロボット活用企業への道〜ロボットユースケースデザイン〜/ソフトバンクロボティクス株式会社 内田伸穂氏
ソフトバンクロボティクスの内田氏からは、ロボットユースケースデザインについてお話をいただきました。
お客様はロボットを導入することが目的ではなく、「統合的にEC化の取り組みを行いたい」という内容が多いため、ユーザー企業の目線で捉えることが重要となります。
内田氏は、Pepperを活用した実証実験を多数行ってきたものの、実証実験から先に進めないことも多くあることをあげました。そうならないために、以下の5つのカテゴリについて現実解を見つけるという活動を行っているそうです。
内田氏が執筆(共著)した「Pepper最新事例に学ぶロボアプリ開発 ~豊かなUser Experienceを生むロボットユースケースデザインとフィールドテストによる現場改革編~」は、Pepperユーザに限らず、あらゆるコミュニケーションロボットをビジネスで活用したい方にとってオススメの一冊です。
Pepper最新事例に学ぶロボアプリ開発
内田氏からのお話は以上です。
Xperia Hello!のご紹介/ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 冨永悠氏
ソニーモバイルコミュニケーションズの冨永氏からは、Xperia Hello!のご紹介をいただきました。
Xperia Hello!のハードウェアについての解説では、稼働部位が少ないため故障が少ないこと、3自由度なのにモーションで多くの表現が可能という特長が紹介されました。
Xperia Hello!が提供できる体験としては、コミュニケーション、インフォテイメント、見守りなどがあります。
Xperia Hello!が目指すビジネス領域については、2018年8月からSDKの提供を開始し、B2Bビジネスへの展開も開始していることの説明がありました。
Xperia Hello! for Bussinessの大きな特長として、Google認証済みのデバイスであり、Android環境で開発が可能な点、Googleストアが利用可能な点、などがあります。
現在、以下のような活用事例が存在します。
冨永氏からのお話は以上です。
ロボホンのビジネス活用事例/シャープ株式会社 木戸貴之氏
シャープの木戸氏からは、ロボホンの活用事例についてお話いただきました。
2016年5月の発売当初は2C向けの展開でしたが、2017年10月からB2B向け中心のWi-fiモデルも販売、2018年3月にはオリジナルモーションも作成できる開発専用モデルも追加されています。
ロボホンのハードウェアにはスマートフォンで培った技術が凝縮されています。
デビュー時はロボット型携帯電話であることに注目されていましたが、人と寄り添うコミュニケーションが可能であることにも徐々に注目が集まってきました。
ロボホンの法人利用におけるメリットの一覧です。ロボット自体の優位点と、ロボホン固有の優位点があります。
最後に事例を紹介していただきました。この記事では3つの紹介ですが、会場では非常に多くの事例が披露されました。
現在ロボホンは話しかけやすい姿と音声対話UIで、サービスを引き込むプラットフォームにおける、「人に一番近いパートナー」として進化しています。
木戸氏からのお話は以上です。
今回の「サービスロボットと最新OPOS仕様セミナー」のレポート、いかがでしたか?
約50名の参加者、みなさんが真剣に聞き入る風景が印象に残りました。
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北構 武憲本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。