視覚障がい者向け自律型誘導ロボット「AIスーツケース」万博会場での実証実験に学生18名が参加

アルプスアルパイン株式会社、オムロン株式会社、清水建設株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社の4社が正会員として参画する一般社団法人次世代移動支援技術開発コンソーシアムは、日本科学未来館と共同で開発している視覚障がい者向けの自律型誘導ロボット「AIスーツケース」の実証実験を、大阪・関西万博の会場にて実施している。


AIスーツケースは、AIや各種センサー、カメラを搭載し、人との対話機能も備えたモビリティ・ソリューション。環境を認識しながら自律走行し、視覚障がい者を安全かつ効率的に目的地まで誘導する。


学生18名が現場支援、実体験から得られる学び

本プロジェクトには、追手門学院大学の学生18名がサポート・スタッフとして参加しており、実証実験の運営支援を担っている。同大学の卒業生であり、日本科学未来館館長の浅川智恵子氏が2025年4月より客員教授に就任したことが、学生の参加に繋がった。


学生は、AIスーツケースや実験内容の説明、実験参加者への帯同や安全確認、受付応対、体験者の感想や発生事象の記録などを担当している。社会学部3年の学生は、「“上・下・左・右”という説明では分かりにくいと指摘され、“前・後・左・右”で伝える工夫が必要だと実感した。実地体験を通じて、教室では得られない学びを得ている」と語った。


万博で毎日実証実験、主体的な学びの場に

実証実験は2025年10月13日の万博閉幕日まで、毎日9時45分から17時45分まで実施され、「ロボット&モビリティステーション」(大屋根リング東側「エンパワーリングゾーン」)を起点・終点として行われている。本取り組みは、社会課題と向き合う現場での実践を通じて、大学外での主体的な学びを得る貴重な機会となっている。

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ロボスタ

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