日本科学未来館で「ツカレからの脱出~疲れとやすみのサイエンス」を開催 自分に合った休み方や回復のヒントを発見

日本科学未来館は、研究開発の「いま」を見せるシリーズ「Mirai can NOW」の第10弾として、特別企画「ツカレからの脱出~疲れとやすみのサイエンス」を2025年7月16日~9月15日に開催する。

誰もが日常的に感じる「疲労」と上手に付き合う方法を探る体験型イベントであり、自分に合った休み方や回復のヒントを見つけ、この夏休みに“ツカレ”にとらわれた生活から脱出してはどうだろうか?

成人の約78%が疲れていると回答

疲労は現代の日本では、国民病ともいわれるほど身近な現象である。

成人10万人を対象とした調査では、約78%が「疲れている」と回答し、子どもを対象とした調査でも、約52%の中学生が1カ月以上続く疲労を感じていると報告されている。

特に近年は新型コロナウイルス感染症の後遺症として、病的疲労(少しの休息では回復せず医療的な対応が必要となった状態)が問題となったことなどを受け、疲労に関する研究がさかんに行われている。

「ツカレからの脱出~疲れとやすみのサイエンス」では初めに、「疲労」と「疲労感」がどのように発生するのか、そのメカニズムや測定方法を詳しく解説。疲れを感じたときの体の状態を学ぶことができる。展示の後半は自分に合った休み方を探る体験ゾーンとなっており、ゴロゴロする、体を動かす、料理をする、推し活をするなど、休養方法は人それぞれ。バリエーション豊かな癒やしグッズを体験しながら、自分にピッタリの回復法を探してみることができる。最後に、自分なりの休み方を他の来場者と共有したり比較したりすることで、思いもよらない休息方法に出会えるかもしれないという展示だ。

開催概要

タイトル ツカレからの脱出~疲れとやすみのサイエンス
開催期間 2025年7月16日~9月15日
※9月2日、9月9日は休館
会場 日本科学未来館 1階 シンボルゾーン
参加費 無料
主催 日本科学未来館


主な展示紹介


都内ミュージアム初 いつでもどこでも森林浴

デジタル森林浴 uralaa(うらら)

「デジタル森林浴 uralaa」
都会でも本物の自然空間にいるような感覚を味わえる「デジタル森林浴」。大型マルチスクリーンや音響、香りなどを駆使し、屋内で自然に包まれる体験を再現する。この体験では、実際に森林浴をしたときと近い水準の生理・心理的な改善効果が得られまる。(提供:フォレストデジタル株式会社)

眠りを身にまとう新体験

ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM

「ZZZN SLEEP APPAREL SYSTEM」
睡眠状態やストレス値、心拍数などの生体データを記録し、それぞれに合った最適な睡眠環境を提供するアパレルシステム。音楽や照明、睡眠環境や体調に応じたモード変更により場所を問わず、眠りたい時に眠ることができる新しい「分眠 / 仮眠体験」を提供する。(提供:NTT DXパートナー / 株式会社コネル)

運動共感”を応用し、深呼吸を習慣に

深呼吸誘発デバイス「シンコキュウ」

「深呼吸誘発デバイス シンコキュウ」
独特な動きと音により、自然と深呼吸を促すデバイス。「運動共感」と呼ばれる、目にした人や物の動きを擬似的に感じる現象を応用し、さりげなく呼吸を促すよう設計されている。ストレス軽減や集中力回復、睡眠改善といった効果が確認されている。(提供:株式会社シンコキュウ)

こころを癒やす、しっぽクッション

Qoobo(クーボ)

Qoobo
しっぽのついたクッション型セラピーロボット。ふわふわの手触りと、なでることで反応するしっぽの動きが、まるでペットのような癒やしを提供する。高齢者介護現場での使用において肯定的な反応が増加するなど、心理的な効果が実証されている。(提供:Yukai Engineering Inc)

監修者からのメッセージ

東京慈恵会医科大学 疲労医学講座 特任教授 近藤一博 氏

近藤一博 氏

疲労は日常生活で誰でも感じるものですが、疲労の仕組みや正しい回復法についてはあまりご存じない方が多いのではないでしょうか。今回の展示では、疲労や疲労回復に関する最先端の情報をご紹介することで、日常生活の疲労のメカニズムや正しい対処法について知っていただければと思います。

<プロフィール>
専門は疲労科学。生理的疲労のメカニズムの解明研究に従事し、ウイルスを指標にした疲労測定法を発明。また、新型コロナウイルス感染症後遺症の原因究明など、疲労に関する研究の第一線で活躍中。

Mirai can NOWとは?

日本科学未来館では、未来を考える “入り口” として、「Life(ライフ)」、「Society(ソサイエティ)」、「Earth(アース)」、「Frontier(フロンティア)」の4つのテーマを設定。「Mirai can Now」は、未来にむけた研究開発や、その実現に取り組む人々の「いま」に触れ、体験するシリーズ企画となっており、今回は第10弾として「Life」をテーマとしている。

関連サイト
日本科学未来館

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ロボスタ編集部

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