ヒアラブルデバイスはAIアシスタントの普及と共に成長 2020年には1.29億台に

調査会社のカウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチは、完全ワイヤレス・ヒアラブル機器の世界市場は2020年に1.29億台に達する見込みであるという調査結果を発表した。

同社の調査では、AppleのAirPodsの累積販売台数は約3,500万台と推定されている。今後は、第2世代のAirPodsや、大手テクノロジー企業が取り扱う完全ワイヤレスイヤホンが、市場の成長を促進するものとなる見込み。

背景には、Appleがスマートフォンの売上減少を補填することを目的としてAirPodsを積極的に推進していくことがあると同調査では述べられている。

またSamsung、Bose、Jabra、Huawei、Bragi、LGの販売も好調であり、昨年の販売台数から大きく伸びると予想されており、さらにGoogleに加え、AmazonやPlantronicsの様な新規参入企業が市場の成長を前進させるという。

カウンターポイント社のシニアアナリストであるLiz Lee氏は、ヒアラブル機器市場の可能性について、以下のように述べている。

「将来、情報への接続が日々の暮らしへ更に深く組み込まれる時、ヒアラブルはそんな社会の一翼を担う可能性がある。特に、AppleのSiri、Google AssistantやAmazon Alexa等のパーソナル・ボイス・アシスタントが2019年から先の市場を牽引する可能性が高い。将来、ヒアラブル機器はバーチャルパーソナルアシスタントの機能を取り込み、問い合わせやハンズフリーでの指示など様々なタスクで使われるようになる。先進的なヒアラブル機器は、今日スマートフォンを使って行っている作業の多くを代替していき、やがてはスマートフォンの使用度合いが減るだろう。」

技術動向についてLee氏は以下のように付け加えている。

「ヒアラブル機器が、物理的な小型化、機能とユーザーエクスペリエンスの最大化を追求するトレンドが積み重なるにつれて、興味深い機能が色々と将来のヒアラブル機器に搭載されることになる。身の回りの様々な機器やタスクを管理してくれるインテリジェントなアシスタント、スマートな補聴器、リアルタイム翻訳、身体状態のモニタリング等が含まれるだろう。」

カウンターポイント社では、消費者のヒアラブルに関する嗜好について、消費者調査を実施した。この調査はヒアラブル市場において最も大きい市場である米国において、ヒアラブルを利用中および購入検討中の人を対象に行なわれた。



データを見ると、ヒアラブルデバイスはApple、Sony、Samsung製がリードしていることが分かる。また、回答者の2/3は一日に40分以上ヒアラブルデバイスを使って音楽を楽しんでいると回答し、更に1/4はビデオを観るときに一時間以上使っていると回答した。

そして、将来買う時に欲しい機能、またはどういった進化をして欲しいかという質問には、半数以上の回答者がAI搭載のヒアラブルを購入したいと回答していた。

レポートの詳細は公式サイトから購入することができる。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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