機械学習の自動化、データサイエンティストの民主化を、掲げる米DataRobot,Inc.は、AWS(Amazon Web Services)上でDataRobotの顧客によって構築されたモデル数が10億個に達したことを発表した。
「DataRobot」は、AWSのスケーラビリティとインテル Xeonプロセッサーの処理能力を活用することにより、データサイエンスのワークフローを自動化するAI・機械学習の自動化プラットフォーム。企業が機械学習を用いたい時に活用することで、高精度の予測モデルの構築から導入までを数分で行うことが可能。
AI運用で最も時間がかかり厄介なデータサイエンティストによる業務を自動化、効率化する効果が期待される。
「DataRobot」の予測モデルは、医療、金融、製造、小売、テクノロジーなど、業界を問わず活用することができる。たとえば、顧客がサービスを解約する可能性、患者の再入院の可能性、借り手の債務不履行の可能性、さらには映画がヒットするかどうかさえもモデルが判断する。DataRobotは企業が信頼できるAIを構築し、AIの学習方法、AIが見つけたデータのパターン、さらにAIが導き出した結果の理由まで容易に確認することができる。
DataRobotは、グローバル事業の継続的な拡大とより優れたプラットフォームの開発を目指し、2018年にはシリーズDを通じて大手投資家から1億ドルの資金調達を達成し、大きく成長した。今回、「DataRobot」クラウド版で構築されたモデルが10億個に達成したことは、今後のさらなる成長へのきっかけとなるだろう。また、この間、DataRobotの顧客基盤は2倍以上に拡大し、フォーチュン500の企業、非営利組織、学術機関など35か国に広がる顧客基盤には新たにNew York Life、Humana、BASFなども加わった。
DataRobotの製品担当副社長であるPhil Gurbackiは次のように述べている。
「コンピューティングを多用するアプリケーションとして、当社のクラウド環境は、ビジネスプロセスを改善し、ビジネスにインパクトを与えるために必要な機械学習モデルを柔軟かつスケーラブルな方法で提供します。当社の顧客は日々250万個以上のモデルを構築しており、それらのモデルを通して当社のソリューションはさらに賢く、より洗練されたものになっています。DataRobot はさらに多くの活用テーマにおいて機械学習が持つ可能性をユーザーに提供し、世界中に真の価値をもたらしています。」
同システムは日本で既に、明治安田生命保険相互会社、トランスコスモス株式会社、パナソニック株式会社、三井住友カード株式会社、株式会社リクルートホールディングスなどを含む幅広い企業で導入されている。