UNESCO「音声アシスタントの声が女性であることはジェンダーの偏りを強める」

UNESCO(ユネスコ:国際連合教育科学文化機関) が音声アシスタントのデフォルトの声が女性であることはジェンダーの偏りを強めると主張する報告書を発表した。
報告書では、Apple Siriを筆頭に、Amazon Alexa、Google Assistant、Microsoft Cortanaに対してデフォルトの声が女性であることは、支援の役割を果たすのは女性であるというジェンダーバイアスを強化してしまうとして問題視している。
たしかに各社の音声アシスタントのキャラクターが女性ばかりであることは不自然だ。セットアップ後に声を変更できるアシスタントも増えているが、初期設定時にアシスタントの性別を選んでから使うようにするべきなのかもしれない。
他の議論としては、そもそもアシスタントに性別を持たせないというジェンダーレスボイスという考え方も登場している。
音声アシスタントとジェンダー論は、登場時にはそれほど考慮されていなかった議論だが、普及が進んだいま真剣に考える時期にきているように思う。
Source:UNESCO
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中橋 義博
1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。