「2019国際ロボット展」が開幕した。21日(土)まで東京ビッグサイトで開催される。
東京ビッグサイトは東京五輪開催の関係で東棟が使用できないため、西・南棟、少し離れた青海棟で行われている。
最寄り駅はりんかい線なら「東京テレポート」駅が青海棟に近く、ゆりかもめなら「東京ビッグサイト(国際展示場正門)」駅が西・南棟に近い。西・南棟と青海棟の間は無料のシャトルバスが走っている。
初日を見た限りでは、西棟の混雑が激しく、南棟と青海棟の順番で人が少なく感じる。特に初日午前中の青海棟はガラガラの印象だった。
協働ロボット
国際ロボット展だけあって、産業用ロボットの展示が大多数。展示会場ではあちこちに巨大な生産ラインや物流倉庫が出現!大規模システムのデモやプレゼンテーションがおこなわれている。今回のテーマはやはり人とロボットが同じ環境で働く「協働ロボット」が大半。そしてテレプレゼンスやアバター、ディープラーニングなどの展示も目立っていた。
また、今年も目立ったのが、AGV(自動搬送ロボット)。AGVと組み合わせた移動型のロボットアームの展示も多い。
産業用ロボット向け知能ロボットコントローラー・ソフトウェアの開発・販売を行うMUJINは、世界初「物流ロボット化トータルソリューション展示」を実施。
因幡電機産業はUR+とキヤノンのカメラ(ビジョン)システム「VB-H45」を使った協働ロボットを展示。お菓子「ミンティア」の裏面のバーコードをカメラで読んで、商品ごとに並べ替えたり、測りの数字をカメラが読んでロボットに連携するデモなどを展示。
バイナスは豊田合成の「e-Rubber」を使ったロボットアームをデモ。硬いモノをしっかりと、柔らかいモノを優しく持つロボットハンドのデモを公開した。
■動画 バイナスが豊田合成の「e-Rubber」をデモ
ニコンはインテリジェント・アクチュエータ・ユニット「C3 eMotion」(C3エモーション)を展示。今まで培ってきたエンコード技術を活かしたユニークなアクチュエータ。人と当たったり、作業が交錯したときにエンコーダが検知して動きを停止するデモを披露。
■動画 ニコン 「C3 eMotion」
人だかりで大混雑だったのはデンソーウエーブの「COBOTTA」コーナー。注目が集まっていたのはやっぱりハンコを押すロボット。テレビ局なども撮影していた。
■デンソーウェーブ 自動ハンコ押しロボット
ヒューマノイド
川崎重工業は4体ものヒューマノイドを技術展示していた。
THKインテックスはたくさんのNEXTAGEを展示。この他にも、菓子などを贈答品の箱に詰める協働作業のデモも行っていた。
アールティは、家庭用のヒューマノイドロボットを提案。散らかったテーブル上の食器類の形状をカメラで認識し、食器ごとに工夫して片付けてくれる「猫の手ダイニング」。
■2019国際ロボット展 総合ダイジェスト その1
テレプレゼンス
ヒューマノイドはテレプレゼンス型が目立った。テレプレゼンスは遠隔操作型やアバターロボットとも呼ばれる。自律型はいったん収束し、テレプレゼンス型での進化が選ばれるのだろうか。
その他
■2019国際ロボット展 総合ダイジェスト その2
WRSとロボカップも
2020年は経産省とNEDOが主催するロボットの競技大会&展示会「WRS」(World Robot Summit)が開催される。また、同時開催で「ロボカップ アジアパシフィック2020 あいち」も行われる。国際ロボット展の会場では、明日木曜日からWRSのいくつかのカテゴリーでプレ大会が実施される。また、ロボカップの小型リーグのデモンストレーション(模擬戦)も行われるので、ロボットの国際競技大会に興味があるという人はぜひ足を運んでみよう。