LINEのトーク画面からスマート家電が操作できる「Clova Bot」発表 Clova対応IoT家電の開発支援パッケージ「NOID IoTクラウド」も発表

LINE株式会社はコミュニケーションアプリ「LINE」のトーク画面から家電を操作できる「Clova Bot」を発表した。LINEのスマートスピーカーで家電を操作するスマートホーム機能は既にあって、対応している家電製品等は8万点以上ある。それらがスマートフォンの「LINE」アプリから操作できるようになる。

LINEアプリのトーク画面から照明ONの操作している例

トーク画面とは、通常やスタンプ、文字や音声で会話したり、企業からの情報を受け取る使用頻度が高い画面。スマートホーム対応家電(機器)を既に使っているユーザは人と会話をするかのように「照明をつけて」「エアコンを消して」とトーク画面で入力することで家電操作できるようになる。(操作の詳細は公式ページで確認できる)
「Clova Bot」の登場で、家の中ではスマートスピーカー、外出先からはスマートフォンで、音声や文字で自宅の家電等を操作できるようになり、利便性は向上する

LINEとアイリッジが共同で行った報道関係社向け発表会より

LINE Clovaのディスプレイ付きスマートスピーカー「Clova Desk」。音声で「電気をつけて」と指示すると、上の照明をつけたり消したりするデモ。これは照明のON/OFFスイッチがスマートホーム対応になっていて、電球は一般のもの

スイッチがスマート対応。このようなコマンドを音声で発話して制御できる

シャープの空気清浄機、これもClova対応

可愛いClova Friends miniもClova Friends Dock(赤外線リモコン:ボディの下の黒いパーツ)を付けたモデル。IoT家電を制御できる

スマートミラーもスマートホーム対応(日栄インテック)。写真を撮ると当然こうなるorz

スマートロック「Qrio Smart Lock」(キュリオスマートロック)

ここまで写真で紹介した機器は一部で、これらさまざまなスマートホームの機器が「LINE Clova IoT体験モデルルーム」(後述)で体験できる。


新サービス「NOID IoTクラウド」「NOID IoTスマートホーム パッケージ」

「Clova Bot」の発表に合わせるようにLINEとアイリッジは報道関係社向けに発表会と体験会を都内で開催。アイリッジが開発・販売する新サービス「NOID IoTクラウド」と「NOID IoTスマートホーム パッケージ」を紹介するため。このサービスを利用すると、家電メーカーをはじめとして、もの作りにかかわる企業が、LINEやLINE Clovaの「Clova Bot」で制御できる自社製品を比較的簡単に、短期間で開発することができる(2020年春よりサービス提供を開始)。

両社は共同で、上記「Clova Desk」を含めた「IoT住宅」(スマートホーム)を体験できるモデルルーム「LINE clova IoT体験モデルルーム」を「スマートハウジング豊洲まちなみ公園」で2月1日から2月9日まで一般公開する。





家電や住宅設備メーカーなどに開発を呼びかけ

「NOID(ノイド) IoTクラウド」はメーカーが自社製品を比較的簡単にLINEやClovaに対応した音声操作機能を付加できるサービス。次のような機能がサービスとして提供される。


従来の開発プロセスと「NOID IoTクラウド」、「NOID IoTスマートホーム パッケージ」を利用した場合の違いは下記のスライドの通り。UI(ユーザーインタフェース)、UX(ユーザーエクスペリエンス)、音声インタフェースやIoT SPI同がサービスとして提供される。


上の図で薄く書かれている部分があるが、これは現在スマートスピーカー市場で大きなシェアを持つ「Amazon Alexa」と「Googleアシスタント」にも将来対応していく予定があることを示唆している。
アイリッジはAlexaスキルを比較的簡単に開発できる支援サービスとして「NOID」を数年前より展開している。スマートスピーカー対応スキルのエコシステムとして市場をとるには、Clova、Alexa、Googleアシスタントに対応するマルチプラットフォームが望ましい。メーカーからみれば、ひとつのスキルを開発さえすれば、ユーザーがどのスマートスピーカーやスマートフォンのアプリからでも利用するプラットフォームを望んでいる。これを実現するのはアイリッジのようなサードパーティが最適だ。今後、3つのスマートスピーカープラットフォームに対応できるかが、普及のカギを握っている。


「あらゆる機器と会話するIoT時代へ」アイリッジ岩屋氏

岩屋氏は「テレビが普及するのに30年かかったが、スマートフォンが普及するのにはわずか5年。新技術が普及するまでの時間がどんどん短くなっている。

クルマ、冷蔵庫、電子レンジなど、あらゆる機器やデバイスとコミュニケーションする時代は近い

スマートホームにも大きな市場があり、普及が期待されている。既に大手家電メーカーからIoTやスマートホーム対応機能が搭載されている家電製品がたくさん発売されている。

株式会社アイリッジ ライフデザイン事業推進グループ NOID 事業責任者 岩屋 雄介氏

これからはあらゆる機器がコミュニケーション機能を持つ時代がくるだろう。クルマ、冷蔵庫、照明器具、電子レンジ、オートロックなど、ユーザーが望まなくても製品には音声機能や遠隔からの操作機能が入るようになる。そのときを見据えて、家電メーカーや住宅設備メーカーには積極的に「NOID IoTクラウド」を利用して欲しい」とした。


また、スマートホームのイメージとして、自身の体験から「朝、起床すると照明やエアコンがついて、AIアシスタントが今日の天気や交通情報を音声で聞かせてくれる。こんな未来を誰もが実現できる環境を作りたい」と語った。
なお、「NOID IoTクラウド」の料金はライセンスやシステムの利用料という形態をとる予定だが、具体的な金額(月額等)は公表されていない。また、「NOID IoTクラウド」の利用料はメーカーが負担し、消費者には金額の負担はないようにする予定だ。


「音声操作やスマートホームを使うきっかけが重要」LINE 中村氏

続いて登壇したLINEの中村氏は「本日、「Clova bot」を正式に発表した。LINEのトーク画面上で8万を超えるスマート家電が操作できる機能だ。LINEは2017年にスマートスピーカーの販売を開始した。声を使って文字の入力をしたり、LINEに来たメッセージをスマートスピーカーが読み上げる機能も実装した。また、クルマで便利な「LINEカーナビ」もリリースている。

LINE 株式会社 LINE Clova 企画室 室長 中村 浩樹氏

Clova botを使えば、例えば、帰宅途中に駅からスマートフォンのLINEアプリを使って自宅のエアコンや照明を付けておくことができる。非常に便利だが、ユーザーが使い始める「きっかけがないのが課題」だった。今回の連携やスマートホームを実際に体験してもらうことで、その「きっかけ」作りになるとうれしい」と語った。


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神崎 洋治
神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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