「足」という身体部位は、つま先からかかとまでの足の大きさだけでなく、人によって横幅や形状が異なるため、靴は既製品から自分の身体にマッチするものを見つけづらい傾向にある。
身体採寸テクノロジー「Bodygram」の関連会社として、BtoB事業を展開する日本法人「Visualize株式会社」が2019年11月に設立された(関連記事「服を着たまま写真を撮るだけでボディサイズがわかる? ユニクロや寝具メーカーが導入する身体採寸テクノロジー「Bodygram」とは 東京五輪2020の選手村でも活用へ」)。
最新AR技術を活用してスマートフォン1つで足の形の3Dモデル生成を行い、採寸を可能にする世界初の技術「Visualize」の普及にあたる。同社は、足のサイズ採寸にとどまらず、手や頭など人々の生活に関わる様々な領域での活用を視野に入れて開発を行っていくとしている。
ARを活用して360度の3Dモデル化に成功した「Visualize」
今回、新会社設立とともに発表となったのは最新のAR技術を活用し、スマートフォン1つで360度の3Dモデル生成を行い、足の任意の箇所の採寸を可能にする高精度3D足型採寸テクノロジー「Visualize(ヴィジュアライズ)」だ。「Visualize」では、足とその周囲をスマートフォンのカメラで複数回撮影することで、周囲の背景から足のみを自動で検出し、3Dモデルを生成して視覚化を行う(採寸時の推奨環境あり)。靴や靴下を脱いだ裸足の状態で撮影した足型を高解像度の360度ビューで可視化する為、指先からかかとまでの長さ・足幅・足囲などのあらゆる箇所の採寸を可能にした。
同テクノロジーは、大がかりなスキャニングマシンや専用のマットなどの採寸基準となるアイテムを必要とせず採寸が可能なため、よりユーザビリティに優れた汎用性の高い技術となる。また、4G・5Gネットワークモードを用意しており、5Gネットワークモードではより高精度な3Dモデリング結果を生成することも可能。なお、この独自技術は現在、米国において2つの国際特許を申請中だ。
導入企業ニーズに合わせて採寸箇所をカスタマイズが可能
Visualizeの技術はソフトウェアとしてBtoB事業展開を予定しており、パートナー企業は同ソフトウェアを通じて、自社のウェブサービスやアプリにVisualizeの採寸ソリューションを導入することが可能になり、導入企業のニーズに合わせて足の採寸可能部位のカスタマイズも行える。また、Visualizeの技術活用によって、オンラインでの靴の購入やオーダーメイドだけでなく、既製品をより心地よく履くことができるようソールのカスタマイズなどにも応用が可能となっている。
Visualize株式会社