【新型コロナ対策】マスク着用でも顔認証できる ドコモも評価したAI顔認証エンジン「SAFR」(セイファー)に新機能追加

リアルネットワークス(RealNetworks)はAI顔認証エンジン「SAFR」(セイファー)にマスク着用時でも顔認証できる機能を追加した新バージョン(SAFR2.0)の提供を開始した。登録者はマスク着用時の顔画像も登録しておくことで、セキュリティーゲートなどでマスクを外すことなく高精度な個人認証が可能になるという。

「SAFR」は、NTTドコモがAI顔認証ソフトを高く評価し、5Gソリューションのひとつとして採用を発表したソフトウェアとして知られている。



900万人の顔データを学習したAI顔認証エンジン「SAFR」

RealNetworks(本社シアトル)が開発する「SAFR」(セイファー)は、認識精度99.87%という高精度でありながら、競合他社の3~5倍の速度で処理が可能な顔認識ソフトウェア。2019年7月にアメリカ国立標準技術研究所(NIST)により実施されたテスト(FRVT)では、WILD Face部門において、FNMR(本人拒否率)0.0335未満を達成したアルゴリズムの中で、SAFRは最速かつ最軽量のアルゴリズムと評価された。



また、SAFRは動画での顔認識に強く、100ミリ秒以内でライブ動画フィード中の顔を特定することが可能。肌の色の違いによるバイアス(認識能力の差)を評価するテストでも優れた結果を収めている。

AI顔認証「SAFR」はサングラス、帽子などの着用は問題なく認証がされていた。しかし、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大によりマスク着用時の顔認証が課題となっていた。リアルネットワークスは最新のディープラーニングを用いたアルゴリズムでマスク着用時でも顔認証を可能とした。


3種類の異なるマスクで問題なく認証

登録者はマスク着用の顔画像を登録することで、セキュリティーゲートなどでマスクを外すことなく認証され、通過することが可能となる。その他、SAFR2.0では以下の新たな機能が加わった。

「SAFR2.0」新たな機能
1. 眼鏡、マスク、サングラスなどを付けているか否かの検知
2. 指定方向(左右方向、カメラからの遠近)への移動検知
3. 照明が不十分な環境での明るさ補正機能(ベータ)
4. NVIDIA GPU使用時にCPUの利用率を最大70%低減
5. ビデオフィードのライブモニタリング
6. アクティビティリストからイベント・人物を検索
7. SMS通知

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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