ヤマハ発が自動飛行ドローンによる散布の実証実験 JAなどと「スマート農業」推進 静岡県浜松市のばれいしょ畑にて

就業人口の減少や働き手の高齢化など、多くの課題を抱える日本の農業にあって大きな期待を集めている、ロボット技術や情報通信技術を用いた「スマート農業」。ヤマハ発動機株式会社はドローン等を使用したスマート農業の推進を加速する。

ヤマハ発動機は、UMS(Unmanned System:無人システム)技術を活かした産業用無人ヘリコプターや産業用マルチローター(通称ドローン)などの製品群を開発、製品化している。また、作物の生育状況に応じて最適な防除や追肥を管理するプラットフォーム「YSAP(Yamaha Motor Smart Agriculture Platform)」を展開するなど、スマート農業の発展に向けた取り組みを進めている。
そしてこの度、ドローンを使った防除体系の確立を目的とした、生産者と薬剤メーカー、JA、県農林事務所との協同による「自動飛行ドローンでの実証散布」を静岡県浜松市のばれいしょ畑にて2020年4月にスタートした。

同実証散布では、同社が2020年3月に農業用マルチローターのラインアップより発売した、自動飛行可能な「YMR-08AP」を使用。同機は、オートパイロット機能での自動散布や、専用ソフトによる簡単なルート作成等の特長を持っており、省力化や効率化に貢献しながら同社の産業用無人ヘリコプターに匹敵する高い散布品質の実現が可能となっている。

YMR-08AP本体と自動散布を可能とする機材構成/販売計画;年間50台/メーカー希望小売価格2,062,500円(税込/機体、送信機、送信機用バッテリー、送信機用バッテリー充電器、基準局モジュール含む)




実証散布の概要

疫病や害虫に弱く、防除のための散布も小まめに行う必要があるばれいしょの防除の効率化は多くの生産者にとって非常に大きな関心ごとだ。
ドローンによる散布には、散布時間の短縮や面積当たり必要な水を地上散布に対して大幅に削減できるなどさまざまなメリットがある。たとえば農薬取締法では散布方法ごとに希釈薬液(水道水)の量が定められているため、高濃度少量散布が可能な空中散布であれば、面積当たり必要な水を地上散布に対して大幅に削減できる。
これまで1トントラックに大きな水タンクを積んでいた畑までの移動も、 軽トラック1台で可能になることを確認しており、今回の実証散布ではドローンの自動飛行によってどれだけ貢献できるのかを数値化することまで目指している。

■【動画】ヤマハ産業用オートパイロットマルチローター「YMR-08AP」/Yamaha Industrial Autopilot Multirotor “YMR-08AP”

ヤマハ発動機株式会社 UMS統括部 竹内真一 氏

今回の実証散布の目的は、ドローンを使った防除体系の確立です。疫病や害虫に弱いばれいしょは、他の野菜類と比較しても非常にたくさんの作業労力を要する作物です。ですから防除のための散布も小まめに行う必要があるのですが、一旦、手堀りによる収穫期に突入すると防除まで手が回らないといった生産者の皆さんの実情があります。防除の効率化という多くの生産者にとって非常に大きな関心ごとを、ドローンの自動飛行によってどれだけ貢献できるのか、今回の実証散布ではそれを数値化することまで目指しています。


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ロボスタ編集部
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