麻生総合病院がAIロボット「Cruzr」を導入 来院者の検温・マスク確認、誘導などの実証実験 イグニションが「対疫病モデル」開発

病院内での感染防止や医療スタッフの負担軽減に向け、また新たにロボットが投入される。来院者の検温・マスク確認、誘導などの業務に2週間程度あたる予定、活躍を期待したい。

場所は神奈川県川崎市の麻生総合病院。イグニション・ポイントは中国のロボットメーカーUBTECH RoboticsのAIサービスロボット「Cruzr」(クルーザー)をベースに日本国内向け「対疫病モデル」を開発、実証実験を6月3日より開始した。(冒頭の写真、左が対疫病モデルのイメージ、右が通常の「Cruzr」)

実験期間は2週間程度を予定。「Cruzr」(クルーザー)をベースにした対疫病モデルでは、「来院者の検温、37.5度を超える来院者の誘導」「来院者のマスク着用有無確認、マスク未着用者の誘導」「ロボットの自動起動、検温位置への移動、充電ステーションへの移動・充電」が可能。

同社は今後、病院内の案内・受付、問合せの対応、清掃・消毒、配膳等の機能を追加で提供することで、新型コロナウイルスの対応で負担が増えている医療機関の業務効率化、負担軽減につなげて行きたいと考えている。


ロボティクス事業第1弾として「Cruzr」対疫病モデルの実証実験を開始

少子高齢化に伴う労働補完や労働効率化が求められる中、AI技術の活用や部品価格の下落によって、ロボティクスに対するニーズが拡大している。そのような中、イグニション・ポイント株式会社は新たにロボティクスユニットを設立。イノベーション創出支援の新たなアセットとして、ロボティクス分野において企画・開発・導入・運用・アフターサービスをトータルで支援するロボット向けプラットフォーマーとしてサービスを提供する。また、世界のサービスロボットメーカと提携し、日本だけでなくASEAN全域でのサービスロボットのローカライズや分野別のアプリケーション開発などを行い、オリジナルのサービスを提供していく。

イグニション・ポイントは、ロボティクス事業の第1弾として新型コロナウイルス対応で苦労している医療機関を支援するために、UBTECH社のAIサービスロボット「Cruzr」対疫病モデルを活用した来院者の検温、誘導を可能とするシステムを開発し、麻生総合病院の協力の基で実証実験を開始する。

■実証実験情報
・場所:麻生総合病院の本館入口付近 (神奈川県川崎市麻生区上麻生6-25-1)
・期間:6月3日より2週間程度を予定 (延長の可能性あり)
・主な実証実験対象機能
– 来院者の検温、37.5度を超える来院者の誘導
– 来院者のマスク着用有無確認、マスク未着用者の誘導
– ロボットの自動起動、検温位置への移動、充電ステーションへの移動・充電

麻生総合病院 菅院長は次のようにコメントしている。

■麻生総合病院 菅院長からのコメント
「当院では、新型コロナウイルスの感染リスクを抑えるために、来院者全員に対する検温を徹底してきました。今回のロボットの導入によって、医療スタッフが検温する負担が軽減できることを期待しています」

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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