利用率は2%!?スマートリモコンに関する意識調査をマイボイスコムが発表

インターネットでの調査サービスを中心に提供している伊藤忠グループのリサーチ会社、マイボイスコム株式会社が『スマートリモコン』に関するインターネット調査を実施。
2020年8月1日~5日にかけて、10,294件から集めた回答を発表した。
その結果によると、スマートリモコンを現在利用している人はわずか2%。知っているが利用していない57%、スマートリモコンを知らない人が41%。

なお、今回の記事に掲載されている結果以外にも、面白い調査結果が掲載されているので、マイボイスコムのホームページの方でも、ぜひデータを確認してみるとよいだろう。



利用したい層すら20%以下という驚きの結果に


スマートリモコンの利用意向者は19.3%、知っているが利用していない層では2割強、非認知者では1割強となっているという。

では、それらの利用意向者が求めている機能、家電とはどのようなものだろうか。

夏場ということも影響しているのだろうか、実際に操作したい家電のトップはエアコン。利用したい機能に関しても「外出中に、家電をスマートフォンから遠隔操作」が利用意向者の65.3%でトップとなっていた。

また、「自宅に近づくと、エアコンの電源を自動でオンにする」「タイマー機能で時間や曜日を設定し、家電の操作を自動化」といった、スマート化や複雑な操作の設定などが各4割弱となっていた。



想像と現実:実際に操作されている家電製品は?

ちなみに、インターネットやスマートフォン・スマートスピーカーなどに接続して、スマートフォンや音声などで遠隔操作している家電製品は(複数回答)、「テレビ」が4.3%、「エアコン」「ブルーレイ・DVDレコーダー、プレーヤー」が各2%となっている。
これらは、近年発売された機種がスマートスピーカーやスマートフォンへの接続機能をもとから持っているものであったり、Amazon Fire TVのリモコンに音声認識機能が搭載されていたりすることなどが影響していると思われる。



意外と真面目?巣ごもり効果か、「体を動かさない」ことへの懸念

見られるデータだけでも様々な声があったが、その中でも特徴的だったのが、

荷物等で手がふさがっているときには音声操作がとても便利だが、慣れてしまうと声に出さなくても動かないかと更に怠惰になる。(男性61歳)
リモコンを使いすぎると、体を動かすきっかけがなくなる。(女性41歳)

といった声だろう。
便利さを求めながらも、怠惰さに対する懸念をしてしまうのは興味深い。
また、

子どもがリモコンをいじってしまうのでリモコンをしまって音声操作できるのが便利。(女性32歳)

という声もあり、こういったユーザーに向けて、子供がいたずらで家電を動かさないようにする「ユーザー音声登録機能」などの簡便化などが求められるだろう。
しかし、依然としてある

スマホをなくしたり、故障したりのリスクが心配。(男性51歳)
外から家の家電を操作する必要性を感じない。(男性45歳)
便利そうだがわざわざいらないような気もするので。(女性36歳)
なんでもスマートフォンにつなげることに不安を感じる。(女性46歳)

といった層に対して、訴求力がある利用法が未だに浸透していない、というのはIoT機器全体が抱える問題として捉えなければならないだろう。
この他にもスマートリモコンに関する多くの質問がまとめられており、無料会員登録などで更に詳細のデータも閲覧できるようになっていたので、興味のある方はぜひ確認してみてほしい。

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梅田 正人

大手電機メーカーで生産技術系エンジニアとして勤務後、メディアアーティストのもとでアシスタントワークを続け、プロダクトデザイナーとして独立。その後、アビダルマ株式会社にてデザイナー、コミュニティマネージャー、コンサルタントとして勤務。 ソフトバンクロボティクスでのPepper事業立ち上げ時からコミュニティマネジメント業務のサポートに携わる。今後は活動の範囲をIoT分野にも広げていくにあたりロボットスタートの業務にも合流する。

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