ハプティクス技術で心臓の鼓動が作品と連動する WOWOWのVRアニメ「Beat」が優秀作品賞を受賞

株式会社WOWOWは株式会社CinemaLeapと共同製作したVRアニメーション「Beat」が、11月18日(水)に開催された先進映像協会主催のルミエール・ジャパン・アワード2020授賞式にてVR部門の優秀作品賞を受賞したことを発表した。


Haptics技術でユーザーの⼼臓の⿎動を作品と連動

VRアニメーション「Beat」のユニークなところは、Haptics(触覚)技術を⽤いたデバイスを利⽤し、ユーザーの⼼臓の⿎動を作品に登場するロボットのハートと連動させることで、ロボットに命が吹き込まれ、物語が展開する。

Hapticsはユーザーに対して⼒・振動・動きなどの”触覚”を通じて情報を伝達するユーザーインターフェース技術の総称

ユーザーのハートによって命を吹き込まれたマルボロは、もうひとりのロボット・カクボロと友達になりたいのに、不器⽤で関わり⽅が分からず怒らせてしまう。しかし、どうしても友達になりたかったマルボロは相⼿を思いやる気持ちを持つことで、⼀度閉ざされてしまったカクボロの⼼を開いていく。



同作品はWOWOW Labの活動の⼀環として外部クリエイターと共同開発したもの。WOWOW LabはWOWOW単独では難しいさまざまな取り組みを外部連携を積極的に⾏なうことで継続的に実現させるための仕組み。クリエイター、エンジニア、技術系スタートアップ企業などと組み、コンテンツに関わる新しい技術の実験や試験を⾏ない、お客様に向けた新しいコンテンツ・サービスを⽣みだすことを狙いとしている。


新しい技術を作品に組み合わせることにより、今までにない新しい映像体験を提供し、第77回ヴェネチア国際映画祭バーチャルリアリティ(VR)部⾨のコンペティション作品としてもノミネートされた。


国内の映像作品を表彰する「ルミエール・ジャパン・アワード」

先進映像協会日本部会(AIS-J)主催のルミエール・ジャパン・アワードは、日本における良質なコンテンツの拡⼤と品質向上を図ることを⽬的として、⽇本国内で制作・公開された先進的な映像作品の中から、優れた作品をたたえる賞として2011年より開催されている。VRアニメーション「Beat」はHapticsデバイスを⽤いたバイオフィードバックによって、キャラクターとの親密さやストーリーや空間との⼀体感が向上するという、新規性の⾼い効果的な表現が⾼く評価された。


VRアニメーション「Beat」の予告編動画

WOWOWはコーポレートメッセージ「⾒るほどに、新しい出会い。」のコンセプトのもと、今後も新しい技術を積極的に取り込み、より深い映像体験を⽣み出していくとしている。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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