通電状態で高圧送電線のメンテナンスができるロボットを開発、ハイボットが国際会議ICOLIMで正式発表
2025年7月16日
By ロボスタ

株式会社ハイボットは、イタリアの送電システム運用事業者Terna S.p.A.と共同開発した高圧送電線保守用ロボットシステムを、2025年6月にノルウェー・オスロで開催された国際ライブメンテナンス会議(ICOLIM2025)で正式に発表した。
ICOLIMは3年に1度開催される、ライブメンテナンス分野における世界最高峰の国際会議。各国の電力会社、エンジニア、研究者、機器メーカーが集い、通電状態でのインフラ保守に関する最新技術や安全基準を共有する。この権威ある舞台での発表は、本技術が世界的に注目される革新性と実用性を兼ね備えていることを象徴している。
革新的な通電状態保守システムを実現
今回発表されたシステムは、従来の停電を伴う保守作業とは異なり、通電状態での作業を可能にする画期的な技術である。危険を伴う従来の手作業を代替し、予測可能なデータ駆動型の保守体制を構築することで、作業員の安全性を飛躍的に向上させるほか、メンテナンスの効率性と精度も大幅に改善される。
欧州最大級の送電事業者との協業
共同開発企業のTerna S.p.A.は、イタリア・ローマに本社を置く電力送電専業のシステム運用事業者である。約75,000kmにわたる高圧および超高圧送電網を管理するヨーロッパ最大級、かつ世界有数の独立送電事業者だ。再生可能エネルギーの統合や送電インフラのデジタル化を推進する中、同社はロボティクス技術の導入にも先進的に取り組んでいる。
電力インフラの保守分野では、作業の複雑性と危険性が長年の課題となっていた。本プロジェクトは、これらの課題をロボット技術によって解決し、よりスマートで安全、かつ持続可能な保守体制への進化を実現する重要な一歩となる。今後の展開が業界全体の技術革新を牽引することが期待される。
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