JR西日本×日本信号×人機一体 人機プラットフォームを活用した「零式人機」など「ロボテス EXPO 2021」で巨大ロボット多数展示

立命館大学発リアルテックスタートアップ企業の株式会社人機一体。同社が目指す「先端ロボット工学技術の社会実装」の先陣を切り、「空間重作業人機社会実装プラットフォーム」が今、震災10年目の福島ロボットテストフィールドから始まる。

株式会社人機一体(人機社)と、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)、交通インフラを支えるシステムおよび機器製造を行なう日本信号株式会社の3社は、先端ロボット工学技術に基づく高所重作業対応の汎用人型重機「空間重作業人機」の社会実装に向けた開発プロジェクトを開始したことを2021年3月12日に発表した。人機一体社のビジネスモデル「人機プラットフォーム」の一つである「空間重作業人機社会実装プラットフォーム」を活用する。

同開発プロジェクトに先立ち、空間重作業人機のPoC(概念実証)試作機である 零式人機ver.1.0を、同年3月18、19日に福島ロボットテストフィールドにて開催される「ロボテス EXPO 2021」にて初公開する。


2019年から、福島県南相馬市の福島ロボットテストフィールド内に研究室を設け、人型重機関連技術の研究開発を行なってきた同社は、東日本大震災から10年の節目を迎える福島県南相馬市から、先端ロボット工学技術を多数組み込んだ高所重作業対応の汎用人型重機「空間重作業人機」を発信し、FUKUSHIMA の復興シンボルの一つとして世界にアピールしていくと述べている。なお、同イベントの参加申し込み期間は終了しており、会期後、公式サイトにて同イベントの実演風景動画を掲載予定だ。



出展ロボット

零式人機(れいしきじんき) ver.1.0【当日初公開のため。画像にはモバイク加工あり】

高所重作業対応の汎用人型重機「空間重作業人機​」の PoC 試作機である。実験的な先端技術を多数取り入れた、革新的な力制御パワー増幅システムとして成立している。しかし、あくまでPoC試作機であり、製品としては完成していない。今後の人機プラットフォームにおける連携の中で、JR西日本、日本信号とともに早期の製品化を目指す。

零一式人機(れいいちしきじんき) ver.0.0【既出】

汎用人型重機「人機​」の初期試作機である。

零一式人機(れいいちしきじんき) ver.0.0【既出】

汎用人型重機「人機​」の初期試作機である。

人機操作機(じんきそうさき) ver.0.2【既出】

人機社の独自技術である力順送型バイラテラル制御の適用によって、従来技術での華奢な操作機とは異なり、非常に高剛性・高出力かつ繊細・巧緻な感覚まで伝達できる操作機である。

人機操作機(じんきそうさき) ver.0.2【既出】

人機社の独自技術である力順送型バイラテラル制御の適用によって、従来技術での華奢な操作機とは異なり、非常に高剛性・高出力かつ繊細・巧緻な感覚まで伝達できる操作機である。


人機社の独自ビジネスモデル「人機プラットフォーム」

テック系ベンチャー・スタートアップは、独自の研究開発によって自社製品を世に送り出すビジネススタイルが多くを占めるだが、人機社は在庫や生産ラインを抱えない、単なるファブレスメーカでもない、先端ロボット工学技術の新しいビジネスモデルとして「人機プラットフォーム」を構築。リソースのない同社が無理にメーカとなってロボットを製造販売するのではなく、先端ロボット技術の知的財産権を武器に、従来技術では解決困難な課題を抱える企業と連携し、課題解決に向けた枠組(プラットフォーム)を提供するビジネススタイルを標榜している。





社会実装プラットフォーム「空間重作業人機」4月より稼働

人機プラットフォームの中でも、特に空間重作業、すなわち高所での重作業を機械化することを目指し、組成されるプラットフォームだ。人機社独自の力制御技術およびパワー増幅バイラテラル制御技術により、まるで自分が空間を自由に飛び回っているかのような感覚で、高所重作業ができるようになる。
同プラットフォームにおいて、JR西日本がユーザ企業、日本信号が活用企業を担うことにより、人機プラットフォームが成立した。すなわち、人機社の独自技術を用いて、日本信号がメーカとして独占的に高所重作業対応の汎用人型重機「空間重作業人機​」を開発・製造・販売し、JR 西日本がユーザとして独占的にそれを購入し、課題解決する、という仕組が2021年4月から動き出すこととなる。

空間重作業人機の社会実装コンセプト


協業の背景

今回、三社が連携することにより、人機社の保有する革新的技術、日本信号のメカトロニクス技術と製品化のためのリソース、そしてJR西日本のメンテナンスの課題、それぞれが繋がり新規市場が形成され、三社のビジネスを加速することが期待できる。

人機一体 同社CEO である金岡博士は、先端ロボット工学技術の社会実装を目指して同社を設立。人機プラットフォームという独自のビジネスモデルを構築し、着実に社会実装への準備を進めている。
JR西日本グループ 中期経営計画2022で「メンテナンスのシステムチェンジ」を掲げ、安全な鉄道・交通サービスの持続的な提供に向けて新しいメンテナンス手法への転換に挑戦している。同グループ会社は人機社と「機械化・身体能力拡張」という軸でのメンテナンスの高度化も進めるとしており、身体能力拡張によるメンテナンス手法の革新が実現すれば作業効率と安全性が高まるだけでなく、人の労働価値の向上にも繋がると述べている。
日本信号 既にJR 西日本と資本業務提携契約を締結している同社は、鉄道の安全性のさらなる向上、工事・オペレーション・メンテナンスの効率化およびシステムの全体最適化を図ることを目指している。



▼ 出展イベント

会期 2021/03/18(木)〜19(金)10:30-16:30
会場 福島ロボットテストフィールド
主催 (公財)福島イノベーション・コースト構想推進機構
後援 (一社)日本 UAS 産業振興協議会
入場 無料(事前登録制・抽選)

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ロボスタ編集部
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