音声SNS「Clubhouse」(クラブハウス)が年内に日本版をリリース クリエイターの収益化マネタイズも導入

音声SNS「Clubhouse」は、日本向けのオンライン記者説明会を初めて開催し、年末に向けて新機能を実装することを発表した。記者説明会は自社アプリ「Clubhouse」を使って音声だけで行われ、ClubhouseのCEOのポール・デイビソン氏、CTOのローハン・セス氏、国際部門統括責任者のアーティ・ラママーシー氏らが出席した。


日本語版を年末にリリース

「Clubhouse」が年末までに実装する予定の新機能は、日本語版アプリとクリエイターの収益化(マネタイズ)の導入。
「Clubhouse」は現在、英語版のみが提供されているが、年末までに複数の言語に対応することを予定、その中に日本語も含まれている。CEOのデイビソン氏は「日本はClubhouseにとって最も重要な地域のひとつと感じています。私達はClubhouseをローンチする際”慎重に育てていきたい”と考えていました。しかし、大きな反響を呼んで急激に利用者数が増大し、私達の体制の準備は充分にはできていませんでした。年末には日本語版に対応し、英語が苦手な方でも気軽にClubhouseを利用する環境が提供できるようになると考えています」と語った。


クリエイターの収益化(マネタイズ)を導入

YouTubeでYouTuberのマネタイズが注目されているのと同様に、Clubhouseでもクリエイターの収益化は期待されているところ。既に米国ではマネタイズとして、投げ銭(tipping、日本ではギフトやアイテム等)システムが一部で導入されている。
今回、オンライン記者説明会にゲストとして登壇したClubhouseクリエーターで書籍「プロセスエコノミー」の著者、尾原和啓氏は「Clubhouseは当初、多くのタレントが参加するということで注目され、煌びやかな印象があったが、今はクリエイターやアーティストをはじめとした濃い人たちが参加し、コミュニケーションすることでクリエイティビティを創発したり成長させてくれてくれる場となっている。その意味でも、クリエイターやアーティスト達は収益化を心待ちにしていると感じています」と語った。

ただ、日本市場にマネタイズを導入することは決定しているが現時点ではどのような手法で行うかは決定していないようだ。デイビソン氏は「ルームの入場を有料化したり、月額(サブスク)、投げ銭システムなどを検討しています。クリエイターにとって最も重要なのはルームに参加する人たちが日々増えていく仕組みが重要で、その上で最も有効なマネタイズの方法を検討したい」とした。実際にインド等では「クリエイター・ファースト」というプログラムを実施しているという。
また、デイビソン氏がゲストの尾原氏に「どの方法が一番よいと思いますか?」と訪ねるひと幕もあった。


日本のユーザーの特徴

「Clubhouse」は最近「Wave」(手を降る)機能を追加した。また、「空間オーディオ」(Spatial Audio)機能をiOS版に導入するなど、音声データの高音質化に積極的だ。その成果か音楽家によるルームも増えていて、演奏や音楽を楽しむ環境としても充実しつつあるという。
発表会では報道陣からの「他の国や地域と比べて日本はユーザー数を含めてどのような特徴があるか」という問いに対して、デイビソン氏は「国別にユーザー数を公開していないので数は明確にはわかりません。ただ、Clubhouseを使っているユーザーの一日の平均利用時間は、全世界でみると約70分ですが、日本は101分で、最近は更に113分に増えているという統計があります」と回答した。
そして「音質を向上させていくことに注力していくとともに、日本語版をリリースしますので、みなさんこれからもClubhouseに期待してください」と続けた。

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神崎 洋治
神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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