ロボットのいるくらしの実現をミッションとして掲げる株式会社アールティは「令和3年度 革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」に採択された一般社団法人 日本惣菜協会より協力企業として選定され、ロボット・AI導入を促進するロボットフレンドリーな環境構築を目指し、合計16社により構成される企業チームの一員として「令和3年度 革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」に参画することを発表した。
ロボットフレンドリーな環境構築を目指して
経済産業省は人手不足が深刻化している施設管理、小売・飲食、食品製造の3分野について、ロボットのリーディングユーザーを核にシステムインテグレーター等が集い、ロボット・AI導入を促進する「ロボットフレンドリーな環境」の構築に向けた検討を行う場として「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」を立ち上げている。実現のための研究開発事業として「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」を推進し、令和2年度の同事業において、食品分野では自動化の難易度や人手不足への対応、生産性向上、現場の三密回避の観点から、特に惣菜・お弁当などの中食の盛り付け工程の無人化・省人化を目指すことが必要との結論に至った。
同事業の執行団体である一般社団法人日本機械工業連合会が、令和3年度の研究開発を実施する事業者を公募した結果、ロボットフレンドリーな環境を構築するには、ロボットにとって盛り付けしやすい方法や掴みやすい包装容器の在り方などを、製造現場のノウハウを活かして検討する必要があることから、600社強の惣菜関連企業の会員を持つ日本惣菜協会が採択された。アールティは日本惣菜協会より、食品盛り付けロボット開発の知見と課題解決のためのトップ技術を持つ企業として選定され、研究開発の一部を請け負う。アールティは人型協働ロボット「Foodly」(フードリー)の開発で培った知見やノウハウを活かし、ロボットフレンドリーな環境構築を目指して尽力していく。
人型協働ロボットを惣菜工場へ試験導入
アールティは主に既存ロボットの試験導入による検討を担当する。アールティが2018年に発表、2020年に発売し、現在は食品メーカーでの試験導入も始まっている惣菜盛り付け用人型協働ロボット「Foodly」を惣菜企業であるイチビキ株式会社、株式会社ヒライ、藤本食品株式会社の協力のもと各社の工場に試験導入する。既存のノウハウに加えて、新たにイチビキ、ヒライ、藤本食品それぞれが提供する食材のピッキングを検証することでロボットによる盛り付け方や掴みやすい食品の形状、包装容器の在り方などについて検討を行う。
また生産性を重視した盛付ロボットシステムの開発においても、中心となって開発する株式会社FAプロダクツ、コネクテッドロボティクス株式会社と連携し、食品工場へ導入するロボットシステムについて、UIなどのガイドライン提供を含む協力体制を構築する。
なお、ロボットフレンドリーな環境構築のための研究開発プロジェクトは日本惣菜協会が中心となり、アールティを含めた16社の参画企業が共に研究開発に取り組む。既存ロボットの試験導入による検討、生産性を重視した盛付ロボットシステムの開発、ロボット派遣スキームの構築検討、人とロボットが混在した生産における最適化のためのアプリケーション開発、導入コスト低減のための廉価な盛付ロボットの構想設計や廉価なトップシール機の構想設計など、それぞれの課題について参画企業各社でチームアップして取り組む予定。
一般社団法人 日本惣菜協会
<参画企業>
アールティ/イチビキ/エクサウィザーズ/FA プロダクツ/オフィスエフエイ・コム/グルーヴノーツ/グルメデリカ/コネクテッドロボティクス/デリカスイト/ニッセーデリカ/日本サポートシステム/ヒライ/ファミリーマート/藤本食品/マックスバリュ東海
人型協働ロボット「Foodly」について
食品業界のニーズに応える形で2016年頃より技術開発を始め、2018年10月にプロトタイプを発表。その後「FOOMA2019」(国際食品工業展)で「ばら積みの食材をひとつひとつ認識してピッキングし、ベルトコンベアのラインで人の隣に並んで働くことができる世界初のロボット」として初出展した。2020年に「標準構成モデル」を発売し、食品メーカーの工場で試験的な導入が始まっている。2021年には海苔巻きロボットと連携してセル生産方式で海苔巻きを製造する新たなコンセプトモデルを発表するなど、活用の幅を広げるための研究開発も進めている。
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株式会社アールティ
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。