NVIDIA「Jetson AGX Orin 開発者キット」を販売開始 Xavierの8倍以上の処理能力 MicrosoftやAWS、コマツ等が支持

NVIDIAは世界で最も強力かつコンパクトでエネルギー効率の高いAIスーパーコンピューター「NVIDIA Jetson AGX Orin 開発者キット」の販売を開始したことを発表した。
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毎秒275兆回の処理能力を誇るJetson AGX Orin

Jetson AGX Orinはその前身であるJetson AGX Xavierの8倍以上となる毎秒275兆回の処理能力を誇りながら、同じ手のひらサイズのフォーム ファクターとピンの互換性、および近い価格を実現している。また、NVIDIA Ampere アーキテクチャ GPU、Arm Cortex-A78AE CPU、次世代のディープラーニングおよびビジョンアクセラレータ、高速インターフェイス、より速いメモリ帯域幅、そして複数のAIアプリケーションを同時にパイプラインにフィードするためのマルチモーダルセンサーサポートを備えている。

Jetson AGX Orinを使用する顧客は完全なNVIDIA CUDA-X 高速コンピューティング スタック、NVIDIA JetPack SDK、NVIDIA NGCカタログからの事前トレーニング済みモデル、Omniverse上のNVIDIA Isaac、NVIDIA MetropolisおよびNVIDIA TAO Toolkitなどのアプリケーション開発と最適化のための最新のフレームワークとツールも活用できる。これにより、量産品質のAIを展開するための時間とコストが削減され、開発者は3D認識、自然言語理解、マルチセンサー フュージョンなどのロボティクスとエッジAIの課題を解決するために必要な、最大規模かつ最も複雑なモデルにアクセスできる。


Jetson AGX Orinの価格

NVIDIA Jetson AGX Orin開発者キットは現在1,999ドルで入手できる。量産用モジュールは第4四半期に399ドルから利用できるようになる。日本国内では菱洋エレクトロ株式会社、株式会社ネクスティ エレクトロニクス、株式会社マクニカが3月23日よりオープン価格にて先行予約販売を開始する。

NVIDIAの組み込みおよびエッジコンピューティングのバイスプレジデントであるディープゥ タッラ(Deepu Talla)氏は次のように述べている。

「AIが製造、ヘルスケア、小売、輸送、スマートシティ、その他の経済の重要なセクターを変革するにつれて、処理に対する需要は急増し続けています。100万人の開発者と6,000社以上の企業がすでにJetsonを活用しています。Jetson AGX Orin の提供開始により、次世代のロボティクスと最先端のAI製品が構築され、業界全体の取り組みを底上げします」



幅広い顧客とエコシステムのサポート

Jetson AGX OrinはMicrosoft Azure、John Deere、Medtronic Digital Surgery、AWS、Hyundai Robotics、JD.com、コマツ、Meituanを含む、多くのロボティクスおよび組み込みコンピューティングエコシステムからの強い支持を得ている。

●Microsoft Azure Edge + Platformsのコーポレートバイスプレジデント、ロアンヌ ソーン(Roanne Sones)氏
「我々は強力なMicrosoft Azureプラットフォームをインテリジェントエッジに拡張しています。Azureの高度な機能をNVIDIA Jetson AGX Orinの性能やソフトウェア開発ツールと組み合わせることで、開発者は本番環境に対応したAIアプリケーションを簡単に構築、展開、運用するためのシームレスなエクスペリエンスを得ることができます」

●John Deere最高技術責任者、ジャミー ヒンドマン(Jahmy Hindman)氏
「世界の人口は2050年までに100億人近くに達すると予想されます。農家は世界に食糧を供給するという厳しい課題を抱えており、これは彼らだけで行うことはできません。 利用可能な土地と労働力が少なく、多くの変動に対処する必要があるため、自律性などの高度なテクノロジを展開およびスケーリングすることが、継続的にスマートに進化し、より効率的な農場を構築するための鍵となります。エッジで迅速かつ正確な画像分類を行うための2基のNVIDIA Jetson GPUを搭載したJohn Deereの完全自律型トラクターは今年提供を開始しますが、農家が課題を克服し、成長する世界へ物資を届けられるように支援します」

●Medtronic Digital Surgery のチーフ サイエンティフィック オフィサー、ダン ストヤノフ (Dan Stoyanov)氏
「Medtronicは医療技術のリーダーとして、外科患者のケアを改善するためのソリューションの革新と進歩を続けています。定量分析とリアルタイムの臨床意思決定支援システムを通じて、我々は外科のデジタル化におけるAIの重要な役割を認識しています。最新のNVIDIA Jetson プラットフォームは手術室での新しいレベルのコンピューティングパフォーマンスを実現し、データ対応ソリューションを通じて、外科医をより適切にサポートできるよう手術中のシステムを進歩させてくれます」

●TIRIAS Researchの主任アナリスト、ジム マクレガー(Jim McGregor)氏
「エッジAIとロボティクスの進歩は、コストの上昇と労働力と材料の制限を克服することで、業界全体を再形成しています。将来的にはすべての業界がAIとロボティスの恩恵を受けることになり、2022年がその重要な転換点であることが実証されています。NVIDIAの事前トレーニング済みAIモデル、TAO ToolkitやOmniverse上のIsaacなどのフレームワークと組み合わせ、Jetson開発者コミュニティとそのパートナー エコシステムのサポートを受けることで、Jetson AGX Orinはほぼすべてのアプリケーションに簡単に適応できる比類のないリソースを備えた、スケーラブルなAIプラットフォームを提供してくれます」


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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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