DJIがMiniシリーズ初のハイエンドモデル「DJI Mini 3 Pro」を発表 4K/60fps動画撮影、アクティブトラック、障害物検知など新機能

民生用ドローンと創造性あふれるカメラ技術を持つDJIは、同社の軽量カメラ付きドローン史上、最もパワフルな「DJI Mini 3 Pro」を発表した。

「DJI Mini 3 Pro」は重量249g未満で携帯性に優れ、4K/60fps動画撮影、アクティブトラック、3方向障害物検知などの機能を搭載。また、新たにジンバルが90°回転する機能も加わり、SNSにぴったりの縦向き映像を撮影可能。さらに飛行時間も大幅にアップグレードし、30分以上の飛行が可能となっている[1]。DJI Mini 3 ProはDJI公式オンラインストアstore.dji.comや認定ストア、正規販売代理店より予約注文が可能。発売日は5月20日を予定。

[1]必ず現地の法律および規制に従い、許可がない限り、常にご自身が目視可能な場所でドローンを飛行させてください。また、ご使用の前に適用される全ての法律および規則に従って、飛行許可・承認や機体の登録手続き等を行ってください。


幅広い可能性を秘めた、軽量ミニドローン

DJI Miniシリーズはこれまで最軽量という点で定評があったが、今回のMini 3 Proは軽量、安全、高性能という特長を兼ね備えながら、革新的なアップデート(最長飛行時間、プロレベルのスマート機能など)を数多く導入し、ミニドローンの常識を覆す大きなブレークスルーを果たした。コンテンツクリエイターやドローン飛行に挑戦したいと思っているビギナーパイロットに相応しい撮影ツールとなっている。

新デザインで見えてきた、新たな可能性
以下、リリースより引用

「どこを改善できるのか?」DJIの新製品開発では、この疑問の答えを探すことが慣例となっています。DJI Mini 3 Proにおけるこの回答の一つとして言えるのは、間違いなく構造設計でしょう。この新製品では、刷新された構造設計により様々な性能が向上しています。アームとプロペラには航空力学的に優れた設計を適用したことで、より長い飛行時間を実現しています。新たなデザインでは、ドローンのフロント部に前方と後方用のデュアルビジョンセンサーを搭載することで検知範囲を拡大し、飛行中の安全性を向上しています。ジンバルデザインも一新され、可動範囲がより広くなり、下から上を見上げるチルトアップアングルでの撮影や縦向き撮影が可能になりました。既存モデルとは一線を画す外観で、DJI Mini 3 Proは創造の可能性をさらに押し広げます。




「DJI Mini 3 Pro」の特徴


シリーズ初の障害物検知機能で安全飛行

DJI Mini 3 ProはMiniシリーズとして初めて、前方/後方/下方ビジョンセンサーを使用した3方向障害物検知に対応している。前方と下方センサーは広いFOVを持ち検知範囲をシームレスにカバーできるため、より質の高いルート計画や周辺状況の認識を実現する。また、これらのセンサーには高度操縦支援システム (APAS) 4.0が搭載され、障害物を検知し、それらを回避する安全な飛行経路を自動的に見つけ出す[2]。

[2]APAS 4.0は次の条件での動画撮影では使用できない
4K/48fps、4K/50fps、4K/60fps, 2.7K/48fps、2.7K/50fps、2.7K/60fps、1080p/120fps

さらにこれらのセンサーにより、一連のフォーカストラック機能を利用することができ、被写体を選択するだけで、ドローンは自動で被写体をフレームの中心に捉えたまま安全な飛行ルートで飛行する。


このようにアップグレードされた検知システムにより、DJI Mini 3 ProはMiniシリーズで初めて、APASとフォーカストラックの両機能を搭載することができた。また、DJI Mini 3 Proは今後のファームウェア更新で内蔵リモートID機能の対応を予定している。


プロ品質の映像制作を実現するカメラシステム

DJI Mini 3 Proはイメージングシステムも劇的に進化している。搭載された1/1.3インチCMOSカメラセンサーは、従来シネマカメラや一部のマイクロシングルカメラのみが利用できていた撮像技術デュアルネイティブISOに対応している。また、絞り値はf/1.7を誇り、最大で48MP写真や4K/60fps動画の撮影が可能。さらに今回、ジンバルカメラが90°回転し、縦向き撮影に対応したため、従来はズームやクロップによる編集で画質が劣化してしまっていた縦向きの映像が、編集不要で高画質のまま簡単にSNSへ投稿できる。また、細部まで鮮明に捉えるため、最大フレームレート30fpsのHDR動画撮影にも対応している。


カラープロファイルにはアプリ内で簡単に編集できる「ノーマル」、より高度な後編集ができる「D-Cinelike」の2つのモードがある。デジタルズームは4K動画撮影では2倍、2.7Kでは3倍、フルHDでは4倍まで利用できる。また、ユーザーからのフィードバックを元に、ピクセルサイズを2.4μmと大きくすることでディテールまでクリアに捉えることができ、特に低照度環境での撮影性能が向上している。


最大47分の飛行、長くなったバッテリー駆動時間と伝送距離

DJI Mini 3 ProはこれまでのMiniシリーズよりも長いパワフルな飛行時間を実現している。最大47分(オプションのインテリジェント フライトバッテリー plus 装着時)の飛行時間を実現し、1度の充電でさらに遠くまで飛行、より多くの景色を撮影することができるようになった[3]。また、飛行時間に加え、伝送距離も長くなっている。O3伝送システムに対応し、最大12km[4]の距離からでもクリアな1080pのライブ映像を伝送することができる。

[3] インテリジェント フライトバッテリー Plusを使用すると、DJI Mini 3 Proの重量は249gを超過する。一部の国・地域では、250 g以上のドローンに関する現地の法規制により、DJI Mini 3 Pro インテリジェント フライトバッテリー Plusを利用できない。

[4] FCC準拠している場合、データはFCCに準拠し、一般的な干渉のない環境で測定した値であくまで参考値。実際の飛行距離を保証するものではない。DJI Mini 3 Proの片方向通信の最大距離は、国/地域により基準が異なる。:FCC(米国、オーストラリア、カナダ、香港、台湾、チリ、コロンビア、プエルトリコ、その他の地域):12km、SRRC(中国本土):8km、 CE(英国、ロシア、フランス、ドイツ、ポルトガル、スペイン、スイス、マカオ、ニュージーランド、UAE、その他の地域):8km、MIC(日本):8km



インテリジェント機能で、プロのような撮影を

Mini 3 ProにはDJIのAirシリーズやMavicシリーズに搭載されていたインテリジェント機能が搭載され、クリエイティブな撮影が可能。タップするだけで、以下の機能を使った撮影を実行できる。

■フォーカストラック関連の機能 [5]
・Spotlight 2.0:手動で飛行させている間、カメラが被写体をフレーム内に捉え続ける。
・Point of Interest 3.0:被写体の周りを旋回しながら、設定された半径と速度で飛行する。
・ActiveTrack 4.0:選べる2種類の方法で被写体をフォローする。
・トレース:機体は一定距離離れた状態で被写体を追尾する。
・パラレル:被写体の側面から一定の角度と距離で被写体をトラッキングしながら飛行する。

[5]フォーカストラックは次の条件での撮影では使用できない
4K/48fps、4K/50fps、4K/60fps、2.7K/48fps、2.7K/50fps、2.7K/60fps、1080p/48fps、1080p/50fps、1080p/60fps、1080p/120fps。

■クイックショット
・ドローニー:被写体をカメラの中心に捉えた状態で、機体が後方に下がりながら上昇する。
・ヘリックス:機体は、被写体周囲をらせん状に旋回しながら上昇する。
・ロケット:カメラを下に向けた状態で、機体が上昇する。
・サークル:機体は被写体周囲を旋回する。
・ブーメラン:機体は楕円上に被写体周辺を旋回する。被写体の場所から離れるほど上昇し、その場所に戻りながら下降する。
・アステロイド:機体は後方/上方に向かって飛行し、上空でスフィアパノラマを撮影する。生成された動画は逆再生になる。

■マスターショット
被写体をフレームの中央にとらえ続けながら、異なるパターンの飛行動作を順に実行し、シネマティックな短編動画を生成する。

■ハイパーラプス
設定された飛行経路を飛行しながらダイナミックなタイムラプス映像を撮影する。



新送信機 DJI RC

DJI Mini 3 Proは初めてドローン飛行に挑戦する人にも、もっと高度な飛行を試したい人にもぴったりのドローン。幅広いユーザーのニーズを満たすため、DJIは送信機のラインアップも拡大し、軽量かつ5.5インチスクリーン内蔵送信機DJI RCが新登場した[6]。DJI FlyがDJI RCにインストールされ、スマートフォンを送信機に取り付ける手間がなく、飛行中、自分のスマートフォンの電池残量を心配する必要がない。

[6] DJI RCは現在DJI Mini 3 Proに対応している。後日、他のドローンモデルにも対応予定。


飛行体験をアップグレードするアクセサリー

飛行を思う存分楽しめるよう、DJI Mini 3 Proは、複数のアクセサリーに対応している(アクセサリーは別売り)。

・DJI Mini 3 Pro インテリジェント フライトバッテリー
最大34分の飛行時間を提供する。

・DJI Mini 3 Pro インテリジェント フライトバッテリー Plus
最大47分の飛行時間を提供する。

・DJI Mini 3 Pro 2WAY充電ハブ
インテリジェントフライトバッテリーを順番に充電する。

・DJI Mini 3 Pro NDフィルターセット(ND 16/64/256)
日差しの強い照度環境下でも細部までクリアな映像を撮影できる。

・DJI Mini 3 Pro プロペラ
安全な飛行を確保する。

・DJI 30W USB-C充電器
インテリジェント フライトバッテリーを64分で、インテリジェント フライトバッテリー Plusを101分で、0%から100%まで充電する。



価格と販売時期

DJI Mini 3 ProはDJI公式オンラインストアstore.dji.comや認定ストア、正規販売代理店より予約注文が可能。発売日は5月20日を予定。
展開ラインナップは以下の通り

・DJI Mini 3 Pro (機体単体):92,400円(税込)
DJI Mini 3 Pro機体のみ同梱、送信機は同梱されていないためドローン制御に使える対応送信機をすでに持っているユーザーに適している。(DJI Mini 3 Pro対応の送信機は、DJI RC-N1とDJI RC)

・DJI Mini 3 Pro:106,700円(税込)
従来型の送信機DJI RC-N1が同梱されている。

・DJI Mini 3 Pro(DJI RC付属):119,900円(税込)
新登場した送信機DJI RCが同梱されている。

関連サイト
「DJI Mini 3 Pro」

ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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