ダイソン「Dyson Zone空気清浄ヘッドホン」の仕様を発表 中国、アメリカ、英国、香港、シンガポールで販売予定

ダイソンリミテッドはDyson Zoneノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホンの全仕様を発表した。

Dyson Zone空気清浄ヘッドホンは、ピュアで没入感があるリスニング体験と必要な時に外出先の空気清浄を可能にする。6年にわたる研究開発の結果、このヘッドホンは極限まで抑えた音の歪みで最大50時間の再生、高度なノイズキャンセリングと忠実なフルスペクトルオーディオ再生が可能。また、Dyson Zoneは0.1ミクロンの粒子状汚染物質を99%捕集し、カリウムを含むK-カーボンフィルターがNO2やSO2などの都市汚染の代表的な酸性ガスを浄化する。同製品は2023年1月に中国で、3月にはアメリカ、英国、香港、シンガポールにて販売開始予定で、日本での展開は未定。


都市の騒音と大気汚染のために設計された「Dyson Zone空気清浄ヘッドホン」

世界人口の半分以上が都市部に居住している。2050年にはこの割合が7割に達すると予想されている。都市部の人口の増加に伴い、交通、建設、輸送などのインフラも発展し、大気汚染や騒音の発生など、生活環境に影響を及ぼす。

・ニューヨーク市の公共交通機関の利用者の約90%が推奨デシベル値を超える騒音にさらされていると言われている。EUでは国民の5人に1人が騒音公害の影響を受けている

・大気汚染は世界的な問題でもある。世界人口の99%が世界保健機関(WHO)の定める公害の安全レベルを超える地域に住んでいる

・多くの地域では、人為的な汚染が最大の脅威とは限らない。国連環境計画によると、ヨーロッパ、西アジア、アフリカにおける大気汚染の主な原因は風による粉塵だという

Dyson Zone空気清浄ヘッドホンはダイソンの約30年にわたる気流、フィルター技術、モーター技術に関する専門知識と、室内外の空気質に関する深い理解から生まれた。各イヤーカップ内のコンプレッサーが二重構造のフィルターを通して空気を吸い込み、浄化された2つの気流が非接触型シールドを通して着用者の鼻と口に流れる。静電フィルターは0.1ミクロンの粒子状汚染物質を99%捕捉し、カリウムを含んだKカーボンフィルターはNO₂やSO₂などの都市汚染の代表的な酸性ガスを浄化する。

取り外し可能なシールドが着用者の鼻と口に清浄された空気を届ける。精密工学に基づいて設計されたコンプレッサーは最大9,750rpmで回転し、二重構造のフィルターを通して空気を吸い込む。

さらに、低音、中音、高音域にわたり明瞭で歪みを最小限に抑え、広周波数帯域、没入感の高いHi-Fiオーディオを提供するように設計されている。Dyson Zone空気清浄ヘッドホンは通話用のマイクを内蔵し、通話、音声録音、音声制御も可能となっている。通話用マイクはフィードフォワードアクティブノイズキャンセルと組み合わせることで、デュアルマイクビームフォーミングを実現。ビームフォーミングはそれぞれのマイクからの信号を組み合わせることで着用者の後方や横からのノイズを除去し、より明瞭な音声通信を実現する。



Dyson Zone空気清浄ヘッドホンの特徴


長時間の連続再生

Dyson Zoneノイズキャンセリングヘッドホンは最大50時間、高度なノイズキャンセリング機能、音の歪みを極限まで抑えた忠実なフルスペクトルのオーディオ再生を提供する。


高度なアクティブノイズキャンセリング(ANC)

アクティブノイズキャンセリングシステムは搭載されている11個のマイクのうち8個を使用している。これらのマイクは1秒間に384,000回周囲の音をモニタリングし、20Hzから20kHzの範囲で最大38dBまで低減する。


忠実なフルスペクトルオーディオ

Dyson Zone空気清浄ヘッドホンの周波数帯域は6Hzから21kHz。スピーカーの周波数帯域が極端に狭いと正確な再生が難しくなるため、Dyson Zone空気清浄ヘッドホンは人間の聴覚の域を超える設計により、可聴帯域全体にわたってよりクリアな音を実現している。このような広い周波数帯域は、電気音響工学のシステムエンジニアリングとベースコンポーネントによるもので、40mm、16Ωのネオジウムスピーカードライバーがオーディオシステムの中核を担っている。


極限まで抑えた音の歪み

スピーカードライバー、電子装置、機械構造、素材、音響は歪みを最小限にするために設計されている。ドライバーの出力は毎秒48,000回の高度な信号処理によって均等化され、ノイズキャンセリングと組み合わせて全周波数帯域にわたって高周波の歪みを聞き取れないレベルまで中和する。(0.08% @ 94dB @1kHz)


より繊細な音を聞くための科学的なチューニング

ダイソンのエンジニアは科学的な指標と幅広いユーザーのテストによって、オーディオの全領域において最も明瞭で繊細な音質を実現する仕様を選択。全周波数帯域にわたりクリアでピュアな音質を実現するために、周波数カーブを最適化する独自のEQ設定を行い、Hi-Fiなオーディオ体験を可能にした。


外出先での空気汚染に対応する高効率なフィルター

取り外し可能なシールドは、着用者の鼻と口に清浄された空気を届ける。精密工学に基づいて設計されたコンプレッサーは最大9,750rpmで回転し、二重構造のフィルターを通して空気を吸い込む。負に帯電した静電フィルターはブレーキダスト、工業燃焼、建設工事などによる粒子や超微粒子など、0.1ミクロンの粒子に対して99%の効率で捕集する。2層目のK-カーボンはカリウムを含んだ炭素層で構成され、NO2、SO2、O3などの都市ガス汚染物質や建設工事による煙、下水、地下鉄などの臭いを捕らえる。フィルターの寿命は最長12ヶ月(使用環境により異なる)。


没入感のあるサウンドと快適な付け心地

人の頭の形は一様ではなく、ヘッドバンドが締め付ける力、取り外し可能なシールドの形状や素材、サイズの調節機能など多くの要素がオーディオ性能だけでなく快適性に影響を与える。遮音性と快適性を両立させるため、従来のイヤークッションよりもあえて平たくし、耳の角度に合わせてクッションの角度をつけることで、最適な快適性を実現。


通話機能

2つのマイクによるビームフォーミング技術とノイズ抑制技術により、クリアな音声通話、音声録音、音声コントロールが可能。


MyDysonアプリ

NO2は都市で最も多く見られるガス状汚染物質の一つで、都市交通、発電所、重工業などにおいて、燃焼の副産物として発生する。搭載されたセンサーがNO2濃度を監視し、MyDysonアプリで騒音レベルとともにリアルタイムでモニター。ダイソンの家庭用空気清浄機と同様、ユーザーの環境に関する実用的でわかりやすい情報を提供し、より健康的な生活習慣を提案することを目指す。


また、シールドを装着しての運動では搭載された加速度センサーがユーザーの運動量をモニターし、浄化された気流を適切に調整する。シールドを傾けると会話モードが起動し、自動的に空気清浄機能と音楽再生を一時停止して充電の消費を抑える。

MyDysonアプリではDyson Zone空気清浄ヘッドホンの操作や風速、ノイズキャンセリングモードを調節するだけでなく、オーディオのイコライジングをDyson EQ(最適化)、Bass Boost(低音)、Neutral(よりフラットなレスポンスカーブ)の3つのモードから好みに合わせて選択できる。ダイソンアプリは聴覚健康ガイダンスに基づき最大音量が自動設定されているが、必要に応じてアプリ内から設定を変更することができる。

Dyson Zone空気清浄ヘッドホンは英国、シンガポール、マレーシア、中国にまたがるチームによって設計され、ソフトウェアは特に東南アジアの拠点で重点的に開発された。特に製品とアプリのスムーズな接続と大気汚染と騒音公害を追跡する機能の開発は、重要なプロジェクトだったという。また、他のダイソン製品と同様に、Dyson Zone空気清浄ヘッドホンに対して、極端な温度環境下でのテスト、落下テスト、素材や生地の摩耗テスト、ボタンの堅牢性など、様々なテストを実施している。

Dyson Zoneノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホンは一部の国で2023年に発売予定で、日本での展開は未定。

関連サイト
ダイソン

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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