認可保育園でDX清掃ロボット『Whiz i アイリスエディション』導入 ATP検査にて76%除菌を確認、スタッフの業務負担も軽減

新型コロナウイルス感染症のまん延をきっかけに、保育園の清掃・除菌作業はさらにレベルの高いものを求められるようになているが、保育園にて、0~6歳の子どもたちにマスクを着用したり密を避けるということは難しいため、園内は感染症が広がりやすい環境だ。

千葉県内に認可保育園を13園運営する株式会社ハイフライヤーズは、同社が運営する認可保育園『キートス』にて、園内の設備や日々使用する玩具には細心の注意を払って1日に複数回清掃・除菌作業を実施しているが、人間が行う清掃・除菌にはどうしても限界があり、汚れているように見えなくても、目に見えない雑菌が残っている可能性があると考えている。

現状よりさらに清掃・除菌作業に注力をすることは業務負担となり、保育者を疲弊させ、ひいては離職・人材不足に繋がってしまうことを危惧し、この度、同園では、アイリスオーヤマのDX清掃ロボット『Whiz i アイリスエディション』を導入し、運用を開始した。


■【動画】Whiz i アイリスエディション「DX清掃ロボット」篇




『Whiz i アイリスエディション』導入によるメリット

同DX掃除ロボット導入によるメリットは以下の3つとなる。


保育室をさらに清潔で安全な空間にできる

空間に浮遊する菌量の削減や、ウイルス・細菌を除菌してくれるため、導入前と導入後での菌の量を76%減らすことができた(ATP検査での実績値)。設定したルートに沿って自動運転されるため、人によるムラや“掃除残り“もなかった。なお、同結果は、測定器(キッコーマンバイオケミファ株式会社の計測器、ルミテスター Smartを使用)を用いて、清掃前後における床面の隠れダスト量の変化を測定したもので、キートスチャイルドケア美郷台の保育室の床の一部(10cm×10cm四方)において、『Whiz i アイリスエディション』を稼働する前と9日後(うち4日間は同清掃ロットを稼働)の同箇所を検査して比較したものとなっている。

【検査結果】※APTとは菌などの微生物、肉、魚や野菜などの食べ物、ヒトの汗、唾液などの体液といった、生き物を含む多くの有機物に含まれている物質のことで、この物質がどの程度残っているかを検査した数字を菌の量の指標とした。なお、同清掃ロボットにはカメラがついており、人間や障害物を識別して自動回避するため危険はないが、清掃は子どもがいない時間帯に実施した。


コストが抑えられる

日給に換算すると約1,000円。清掃・除菌作業専任の従業員を雇用するよりも、同ロボットを導入する方がより安価で確実な作業が可能となるとの結論となった。


子どもたちが喜んでくれる

一番嬉しいメリットは、導入後、子どもたちは“新しいお友達“に大喜びだったことだ。現代社会で当たり前に身の回りにあるロボットやAIに触れ親しむ機会を創ることができる。

DX清掃ロボットと子ども

保育者からの意見

「私たちももちろん今まで通り清掃・除菌作業をしますが、プラスアルファでロボットが清潔にしてくれるので安心。」
「目に見えない菌まで綺麗にしてくれるから心理的な負担が減った。」
「子どもたちが、お掃除ロボットが隣のお部屋に来ると「あ!おそうじろぼ〜!」と言ってみんなで見ていたり、終わって事務所に入るときに『綺麗にしてくれてありがとう〜』と言っていて楽しんでいる。」



保育室




今後の展開について

新型コロナウイルスに限らず、保育園では乳幼児が集団で生活をする施設の特性から季節ごとの感染症が流行することが多くある。同園では、通常通りの清掃・除菌作業に加え、保育者の負担を増やすことなくさらに除菌効果を見込むことができる同掃除ロボットの導入により、同園に通う子どもたちの安全・安心を向上させることができると考えている。また、子どもたちが保育園を卒園して生きていくこれからの未来は、当たり前にロボットやAIが身の回りにある環境であり、保育園は子どもたちが一番最初に出会う社会、幼い頃からロボットと自然に触れ合うことにより、現代社会に合わせて保育園も柔軟に仕組みや設備をアップデートしていきたいとのことだ。

走行中のDX清掃ロボット


Whiz i アイリスエディション:https://www.irisohyama.co.jp/b2b/robotics/products/whiz-i/

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ロボスタ編集部

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