東京・お台場の日本科学未来館にて開催する特別展「NEO 月でくらす展 ~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!~」について、月面重力体験やロボットを操縦して月面探査をする体験など、展示内容(一部抜粋)やチケット情報が公開された。
2023年4月28日から開催される同展は、月面の開拓者たちの長期滞在が実現した世界を科学的な知見をもとに描き出し、月を開拓する仲間になりきってその「くらし」を体験しながら、楽しく宇宙を学べる展覧会だ。
展示会場は、基地ゾーンと月面ゾーンの2つのゾーンで構成されており、基地ゾーンでは、月面基地での衣食住から月でくらすための仕事まで体験することができる。また、月面ゾーンでは、月面の重力の疑似体験や月面での水資源探査、ロボットの操縦体験などができる。
月面レポーター、ワーカー、科学者、どれにする?
同展は、3つの役割で楽しむことができる“なりきり型“展覧会だ。NEO月でくらす展は、2040年の月面基地での生活を想定し、さまざまな展示や体験を用意している。また、月でくらす開拓者に求められる役割として、月面の様子を地球に伝える「月面レポーター」、月面で働く「月面ワーカー」、月面を研究する「月面科学者」の3つを設定。それぞれになりきって展示をお楽しみいただくことで、リアリティを持って未来の宇宙生活について学んだり、その役割ならではの視点から月のくらしについて考えることができる。会場では、選んだ役割に応じた特製ステッカーとパンフレットを配布予定だ。
「基地ゾーン」と「月面ゾーン」
NEO月でくらす展は、月面基地内外における月でのくらしがわかる「基地ゾーン」(基地内)、「月面ゾーン」(基地外)の2つのゾーンで構成されている。基地内外のパネル学習やミッション体験などを通じて、月でくらす自分の姿を想像しながら楽しめる。
月のくらしの基盤となる「基地ゾーン」
基地ゾーンは、月での普段のくらしを体験できる「生活エリア」、月でのくらしの安全を守る任務を支える「管制室エリア」、地質や水資源など6つの研究室で体験しながら学べる「ラボエリア」の3つのエリアで構成。月面基地での衣食住から月でくらすための仕事まで体験することができる。
月面基地の外に降り立てる「月面ゾーン」
月面ゾーンでは、月から望む美しい地球の姿や、月の砂「レゴリス」に覆われた月面などを再現。月面重力体験や月面探査体験など月面基地外での活動を体験できるほか、ランダー(月着陸船)、ローバー(月面探査車)の実寸大模型の展示など、今まさに進んでいる月面探査を身近に感じられる内容になっている。
月面の重力を体験
月面重力体験や水資源探査ミッションをはじめとした、NEO月でくらす展ならではの体験コンテンツを数多く用意した。月での活動を疑似体験することで楽しく月を学べる。(以下、提供体験内容を一部抜粋)
月面重力体験ミッション
月面重力は地球の重力の6分の1であり、月で感じる地球のくらしとの一番の違いになっている。月面重力体験ミッションでは、宇宙服(ハーネス付き)に着替えて、月の重力を疑似体験が可能。月面の重力を感じながら高くジャンプしてみるなど、与えられたミッションに挑戦できる。なお、同体験には年齢、身長、体重の制限が以下の通り設けられている。(会期の途中で制限体重が変わる可能性があるため、詳細は公式サイトにて確認する必要がある。)
▼疑似体験についての制限
年齢制限 | 小学生以上、65歳未満 |
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身長制限 | 120cm以上 |
体重制限 | 22kg以上、60kg以下 |
水資源探査ミッション -レゴリスから水をあつめよう-
月でのくらしには、飲み水のほか、呼吸に必要な酸素やロケットの燃料をつくるため、水資源の確保がとても重要だ。このミッションでは月での活動には必要不可欠な水を、自分たちで探し調達することを目的として、水に反応する地中レーダーの情報を頼りに、スコップを使って月の砂「レゴリス」に埋もれた水資源を回収、その中から水を集めていく体験となっている。
隕石回収ミッション -地球のカケラをみつけよう-
管制室メンバーになりきって月面ローバーを遠隔操作、地球や宇宙の歴史の謎を解明するための貴重な手がかりである月面の隕石を回収するゲーム”隕石回収ミッション”を楽しめる。
月面探査機撮影ミッション
月着陸実証機 SLIMに乗って実際に月へ行く予定の変形型月面ロボット[愛称:SORA-Q(ソラキュー)]。タカラトミーのSORA-Q Flagship Modelを操縦し、任務遂行のための安全確認を目的に、月面探査機を撮影しに行くミッションだ。月面で行われる実際のミッションに近い体験を楽しめる。
その他展示内容(一部抜粋)
月面食堂や月面コンビニをはじめとした、月での日常生活が垣間見える展示や、月でのくらしを見て学ぶことができる魅力的な展示内容をご用意しました。展示を通じて、地球のくらしとの明らかな違いや意外な共通点を見つけることができる。
■【動画】HAKUTO-R Lander for Mission 1(日本語字幕付き)
地球や宇宙の火山が大好きな惑星地質学者。立命館大学・教授。小型月着陸実証機SLIM、月極域探査機LUPEX両計画の地質観測分光カメラ開発リーダー。月の最新科学をおだやかな語り口でわかりやすく伝える解説や書籍執筆に定評がある。
なお、同展は、『小学館の図鑑NEO』の全面協力体制により制作されている。
▼チケット情報
2023年3月28日より入場チケットを発売しており、前売り券の販売は4月27日までとなっている。詳細は同展公式サイトにて確認できる。
料金 | ・大人[19歳以上] 2,400円(2,100円) ・18歳以下[小学生以上] 1,700円(1,400円) ・未就学児[4歳以上] 1,100円(900円) ※( )内は前売り、8名以上の団体料金。価格はすべて税込み。 |
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備考 | ※前売り券の販売は4月27日(木)23時59分まで。 ※3歳以下は無料。障害者手帳をお持ちの方および付き添いの方1名まで無料。 ※常設展も観覧可能。ドームシアターは別料金(要予約)。 ※月面重力体験は別料金(500円)となる。 |
▼開催概要
タイトル | 特別展「NEO 月でくらす展 ~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!~」 |
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会期 | 2023年4月28日(金)~9月3日(日) |
休館日 | 火曜日(ただし、5/2、7/25~8/29の火曜日は開館) |
時間 | 平日10:00~15:00(ただし、4/28~5/2、7/19~9/1は17:00まで) 、土日祝10:00~17:00 ※入場は閉場時間の30分前まで |
会場 | 日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6) 1階 企画展示ゾーン |
主催 | 日本科学未来館、小学館、NEO 月でくらす展製作委員会 |
協賛 | タカラトミー、日揮グローバル、日本特殊陶業、三井住友海上火災保険、大正製薬、シチズン時計 |
後援 | 東京臨海高速鉄道、ゆりかもめ |
協力 | JAXA、ispace、SPACE FOODSPHERE、東急電鉄、東京モノレール |
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