FANUCの協働ロボットに対応する初のAI外観検査『HACARUS Check for FANUC CRXシリーズ』を発売開始

HACARUSはFANUCの協働ロボットCRXシリーズプラグイン対応周辺機器初のAI外観検査ソリューション『HACARUS Check for FANUC CRXシリーズ』を2023年6月23日から発売を開始した。

FANUC CRXシリーズは、ハカルスと連携することで、加工から検査まで完全自動化が可能となる。

開発背景と製品特徴

AI外観検査システム「HACARUS Check」は、検査の工数削減・精度向上を目的に開発。2022年3月に発売され、複雑形状のダイカストやプレス加工品等のメーカーに導入を進めており、対象ワークは、小型の自動車部品等を想定し、重さ1kg以内かつハンドサイズ、また部品の出し入れは検査員が行う前提で設計されている。

発売から1年を経て、製造業の人材不足や技術継承という課題解決に向けて、対象ワークを広げるとともに完全自動化をめざしたいという考えから、FANUCと連携し、新製品を『HACARUS Check for FANUC CRXシリーズ』開発した。

特徴としてはFANUC CRXシリーズと、少量・良品・高速学習のHACARUS Check AIソフトウェアを連携することで、少量多品種への展開が自社で対応可能となった。

また、「HACARUS Check」のようにワークの重さやサイズに制約はないため、現場での汎用性が高く、追加開発の費用はかからない。

外観検査の完全自動化パッケージから、導入費用を抑えたい方向けのオプションも用意されており、カスタマイズの相談も可能となっている。

カメラ、照明等のハードウェアは、対象ワークや検査環境に応じてハカルスが選定。ソフトウェアは、USBドライブからインストール後、即利用が可能。FANUCの専用タブレットTP(ティーチング・ペンダント)で簡単にプログラミングができる。

製品詳細

1.360°完全自動検査ソリューション(形式:CFCD-1000)

360°の外観検査を完全自動化したい方に。検査用と搬送・搬出用のロボット2台を使用。ロボット動作も含めたすべてのセットアップをハカルスが行う。


360°完全自動検査ソリューション

<検査ステップ>
・搬送・搬出用ロボットが部品を設置・反転。
・検査用ロボットが部品を撮像し、AIソフトウェアに画像を取り込む。
・AIソフトウェアがOK、NGを判定。
・搬送・搬出用ロボットがOK、NG部品を仕分け、指定場所に移動。

<費用>
初期導入 3,289万円、翌年以降AI保守費 165万円(税込)


2.片面半自動検査ソリューション(形式:CFCS-1000)

ワークの反転が不要な、組付け検査や片面のみの検査工数を削減したい方向け。
ワークを設置するだけで、ロボットとAIが検査を行う。

3.オプション

CRXシリーズのプラグインインタフェースに対応する周辺機器のキット。CRXを自社で購入し、導入コストを抑えたい方向けのオプション。

1:FANUC CRX プラグイン対応周辺機器・セットアップ付(形式:CFCO-2000)
ハカルスがロボット動作も含めた初回のセットアップを行う。

2:FANUC CRX プラグイン対応周辺機器・セットアップなし(形式:CFCO-1000)
すべてを自社でセットアップ。導入コストを最小にしたい、2台目以降のライン増向け。

全製品共通「HACARUS Check AIソフトウェア」

HACARUSが独自に開発した、少量・良品・高速学習のAI外観検査ソフトウェア。

AIが継続的に、短時間かつ頻繁に学習を行い、スピーディーにモデルを作成し、検査を行う。0.1mmの不具合まで検出でき、導入日から熟練検査員と同等の判定が可能。AIが良品学習を繰り返し、検査条件やワークの経時的変化に対応して過検出を抑制し、これまでのAI導入の課題を解決する。


HACARUS Check AIソフトウェア


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ロボスタ編集部

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