WRC「ラリージャパン2023」いよいよ16日(木)から開催 参加チーム/観戦チケット/放送予定など直前情報まとめ

いよいよ世界ラリー選手権(WRC)の最終戦となる「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」が今週11月16日(木)~19日(日)に開催される。場所は愛知県と岐阜県。

昨年のラリージャパンで優勝したヌービル選手の「ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID」 撮影:ロボスタ

今シーズンはトヨタの「TOYOTA GAZOO Racing WRT」が既に年間チャンピオンの獲得が決定している。しかし、ラリージャパンでは昨年、トヨタチームは振るわず、ヒョンデが優勝。地元開催のラリージャパン、今年こそはトヨタは必ず優勝する決意でのぞむことだろうし、地元観客の期待も大きい。

トヨタの「TOYOTA GAZOO Racing WRT」ラリーカー © Rally Japan


競技車はハイブリッド

WRCは、エンジンとバッテリーのハイブリッドのパワーユニットで、市販車をベースにラリー用にフルデザインされた競技車で、公道と特設ステージの両方で競技が行われる。耐久性やハンドリング、先進性能など、ノウハウが市販車へフィードバックされやすい競技として知られてきた。また、化石燃料の内燃機エンジンに代わる地球に優しいパワーユニットが議論される中、EVや水素エンジンなど、選択肢に揺れる自動車業界の将来を反映する自動車競技としても注目されている。

競技車はハイブリットのパワーユニットを搭載している。M-SPORT FORD © Rally Japan

■Rally Japan 2023 PR movie 公道の世界王者へ。

© Rally Japan

今年、最高峰のWRCクラスに参加した自動車メーカー(ワークス)は、トヨタ、ヒョンデ、フォードの3社。ほかにWRC2、WRC3など、他のカテゴリーのラリーカーも多く参加する。


注目のチーム

TOYOTA GAZOO Racing WRT

© Rally Japan (以下、写真の多くは昨年のラリージャパンの様子)

HYUNDAI SHELL MOBIS World Rally Team

© Rally Japan

M-SPORT FORD WORLD RALLY TEAM

© Rally Japan

これまで世界各地で12戦が開催され、ラリージャパンは今シーズンの最終戦となる。メーカーチャンピオンは「TOYOTA GAZOO Racing WRT」が獲得、ドライバーもTOYOTA GAZOO Racingチームのカッレ・ロバンペラ選手が、最終戦のラリージャパンを待たずに既にチャンピオンに輝いている。

2023年WRCドライバーチャンピオンは2年連続でロバンペラ選手が獲得した。©Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

カッレ・ロバンペラ選手。2000年生まれのフライング・フィン(フィンランド人) © Rally Japan


日本人ドライバーの勝田貴元選手もトヨタから

なお、ラリードライバーには日本人もいる。唯一のWRCフル参戦ドライバーの勝田貴元選手はTOYOTA GAZOO Racingからエントリー。地元での活躍に期待!

TOYOTA GAZOO Racingの勝田貴元選手。© Rally Japan

また、最高峰のWRCクラスの他に、WRC2、WRC3など、その他のカテゴリーの競技車両の走りも楽しむことができる。

チャンピオンが決定した状況でのぞむWRCの最終戦「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」、公道や特設ステージを世界最高峰のラリーカーとドライバー達による競技は、やはり見逃すのはもったいない。直前の情報をお届けしたい。


ラリージャパンはまだ観戦できる?

ラリージャパンはこれからでもまだ観戦チケットを入手するチャンスがある。それは豊田スタジアム(愛知県豊田市)と、岡崎中央総合公園(愛知県岡崎市)の会場はまだチケットの販売が行われている。


公道コースはチケット完売、特設コースはチケット残あり

ラリージャパンには大きくわけて2つのコースがあり、ひとつは林道などの公道を封鎖して行われる競技区間と、スタジアムや公園などに作られた特設コースだ。前者の公道の競技区間は観客人数が少ないこともあって既に完売だが、収容人数が多い豊田スタジアムのピッチに作られた特設コースと、岡崎中央総合公園はまだチケットが購入できる状況だ。


林道などの公道を走る競技区間のチケットは完売となっているが・・ © Rally Japan

豊田スタジアムは11月16日(木)、17日(金)、18日(土)の夜、岡崎中央総合公園は11月18日(土)の昼に開催されるので、ぜひ足を運んでラリーカーの迫力をその目で体験して欲しい。

特設コースは観客席も大きい。11月18日(土)の昼に行われる岡崎中央総合公園のチケットはまだ入手できる(2022年の特設コースの様子) © Rally Japan

今年は豊田スタジアムの中に特設コースを設置(画像はイメージ)。スタンドから2台ずつラリーカーが激走する様子が観戦できる(11月16日(木)、17日(金)、18日(土)の夜)。こちらのチケットもまだ間に合う

フォーラムエイトが公開した豊田スタジアムの特設コースのメタバース空間


サービスパークも大人気

競技区間を走り抜けて、ラリーカーが各チームに別れてメンテナンスを受ける場所がサービスパーク。F1レースなどのピットに該当するエリアだ。サービスパークは豊田スタジアム内に設けられていて、ラリーカーの整備やドライバーやメカニックを間近で見られることもあって人気のスポットだ。

サービスパークでラリーカーの整備や修理などメンテナンスが行われる。© Rally Japan

競技区間から戻ってくるラリーカーに多くのファンが羨望のまなざし。© Rally Japan

ドライバーからサインをもらえるチャンスがあるかも。© Rally Japan


豊田スタジアムではたくさんのイベントも

なお、豊田スタジアムでは11月16日(木)~19日(日)にはいろいろなラリーカーが展示されていたり、企業のブース、オフィシャルショップが設営されているほか、日替わりでイベントも用意されている。ドライバーの「トーク&サイン会」「チアグランパスステージ」「Rally Japan GIRLS2023」「BOYS AND MEN」「トヨタアスリート 3競技コラボトークショー」「SKE48ステージ」「ラリー競技のステージ放映」などが行われる予定だ。(※詳細は公式ホームページを確認)


豊田スタジアムのメタバース空間も体験してみよう

フォーラムエイトから豊田スタジアムのメタバース空間が提供されている。豊田スタジアムの中の特設競技コースやラリーカーをメンテナンスするサービスパーク、自治体のブースなどがメタバース空間で体感することができる。
現地に行く人も行けない人もチェックしてみよう。
https://rally-japan-2023.f8vps.jp/#/scene/Map

サービスパークのメタバース空間


公道をラリーカーがゆっくり走行するリエゾンも見どころ

競技区間から次の競技区間への移動には、ラリーカーも当然公道を走行する。この区間をリエゾンと呼ぶ。ラリーカーは交通ルールと規則を守って走行するので、競技のような豪快な走行を見ることはできないが、世界最高峰のラリーカーをやドライバーを間近で見ることができるチャンス。沿道には多くのファンや地元の人たちが駆けつける。

日本の伝統を感じる公道を近代的なラリーカーが走るリエゾン区間も。© Rally Japan

競技区間でなくても、リエゾンでWRCで体感するのも充分に面白い。

© Rally Japan




ダイジェストでテレビ放送も

残念ながら現地には行けないけれど、ラリージャパンを見てみたいという読者は、テレビ観戦という手がある。テレビ朝日、NHK BS1がダイジェスト放送するほか、Jスポーツでは全SS(スペシャルステージ/競技区間)の中継を予定している。


テレビ朝日

 世界ラリー日本大会 ラリージャパン2023
 11月19日(日)よる9時〜10時30分放送
 【MC】ヒロミ、EXIT(りんたろー。/兼近大樹)
 【ゲスト】斎藤司(トレンディエンジェル)、土田晃之、富田鈴花(日向坂46)
 放送終了後にTVer/ABEMAなどで配信予定。

テレビ朝日「ラリージャパン」テーマソング「B’z/熱き鼓動の果て」



NHK BS1

NHK BS1では「前半」と「後半」に分けてダイジェスト放送予定。
前半:11月19日(日) 20:00~20:50
後半:11月19日(日) 20:50~22:00



J SPORTS

海外を含めてWRC全戦を放送してきた「J SPORTS」はもちろんラリージャパンも中継。SSの迫力を伝えてくれる。
https://www.jsports.co.jp/motor/wrc/
■WRC世界ラリー選手権2023ナビ


ロボスタでも現地レポート&速報、お楽しみに

いよいよ16日(木)からはじまる「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」。ロボスタは現地から最先端技術を詰め込んだラリーカーとドライバーによる熱戦や、イベントのレポートや速報をお送りする予定なのでお楽しみに。

【WRCラリージャパン】
開催期間:11月16日~19日
開催場所:愛知県・岐阜県内 6市町
イベント詳細:https://rally-japan.jp/

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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