WRC「ラリージャパン」公道区間の初日は悪天候で波乱【SS別トップタイムドライバ一覧】勝田は痛恨のクラッシュ&復帰!【速報】復帰後トップタイム連発

世界ラリー選手権(WRC)の最終戦となる「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」が今週11月16日(木)~19日(日)に愛知県と岐阜県で開催されている。
17日(金)の波乱と、18日(土)の競技終了時点の順位等をお知らせ。

DAY2の18日の午前中は雨と霧に悩まされるコンディションとなり、波乱が起きた

17日に公道区間の初日となる競技(SS :Special Stage)が行われたが、悪天候のため波乱が起こり、有力ドライバーのふたりがリタイアとなった。期待の勝田選手も初日前半でクラッシュ。しかし、修理して競技に復帰した後、有力ドライバー達を抑えてトップタイムを7ヶ所のSSでマーク。6位まで追い上げている。

11月18日(土)、SS15の時点でトップを走る、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)のエルフィン・エバンス選手(伊勢神トンネル・ステージ)

ロボスタではWRC特集としてこれまで、見どころ編会場の様子&ドライバーとの触れあい編豊田スタジアムの特設ステージ(SSS)編をお届けしてきた。

快晴なら紅葉が映える季節の旭高原を駆け上がるラリーカー


公道区間は悪天候で波乱のスタート

11月17日(金)は、舞台を旭高原など一般公道に舞台を移して競技がスタート。しかし、天候は荒れ模様。霧と雨で視界が悪く、滑る路面にヒョンデ、フォード、トヨタ(ガズー)の3チームがクラッシュに見舞われた。日本人ドライバーのトヨタ・勝田貴元選手もクラッシュした。次のSSがキャンセルになったため、勝田選手はマシンを修理して競技に復帰したものの、時間遅延によりペナルティを受けて大幅に順位を下げてしまった。

Mスポーツ・フォードWRTのオイット・タナック選手

2022、2023、2年連続でシリーズチャンピオンを獲得したトヨタのカッレ・ロバンペラ選手。ラリージャパンではなかなか調子が上がらない

悪天候にも関わらず峠には多くのラリーファンが駆けつけた。例えば、ロボスタ取材班が入った「伊勢神トンネル」(旭高原)の場合、観客は「新豊田」駅(もしくは豊田市駅)からシャトルバスに乗り、約90分かけて競技区間に入った。

悪天候の中、ラリーカーにカメラや視線を向ける観客達

視界が悪い霧の中でも、競技車両は轟音を響かせて疾走していった。

ヒョンデのハイブリッド・ラリーカー「i20 N Rally1 Hybrid」を駆るエサペッカ・ラッピ選手




勝田選手が激走、SSの7ヶ所でトップタイムを記録

期待の日本人ドライバーの勝田選手は、クラッシュしたラリーカーを短時間で修理して競技に復帰した後、鬼神の走りを見せ、複数の競技区間でトップタイムをマーク(後述)。SS13〜15もトップタイムで、18日(土) SS15の終了時点で6位まで浮上している。

クラッシュから復帰した勝田選手。鬼神の走りで追い上げている。写真は設楽タウンのSS7(トップタイムをマーク)。提供 © Rally Japan

ラリーに「たら、れば」は禁句だが、もし17日のクラッシュがなければ・・とつい考えてしまう。

トヨタのセバスチャン・オジエ選手、旭高原では堅実なベテランの走りを見せる。SS16終了時点で2位。

昨年のラリージャパンの覇者ヒョンデのヌービル選手は、速いタイムで快走していたが、17日後半にクラッシュ、デイリタイヤとなった。土曜日DAY3(SS16)終了時点で競技に復帰して、好タイムを出しているものの、順位は17位となっている。

ヒョンデのティエリー・ヌービル選手。この後のステージでクラッシュしてしまう

トップはSS16終了の時点でトヨタのエバンス選手となっている。

エバンス選手。トップを快走中


SS16(DAY3)終了時点での順位

1. エバンス選手組 トヨタ
2. オジエ選手組 トヨタ
3. ロバンペラ選手組 トヨタ
4. ラッピ選手組 ヒョンデ
5. タナック選手組 フォード
6. 勝田選手組 トヨタ


SSトップタイム一覧

SS1 ヌービル
SS2 エバンス
SS3 エバンス
SS4 × キャンセル
SS5 勝田
SS6 勝田
SS7 勝田
SS8 ラッピ
SS9 オジエ
SS10 勝田
SS11 エバンス
SS12 エバンス
SS13 勝田
SS14 勝田
SS15 勝田
SS16 ラッピ


「伊勢神トンネル」ステージの写真(11月17日)





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