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カメラとAI画像解析でアナログ計器を自動確認　水力発電所で計器のAI読取り技術の実証モルフォAIがデジタル庁事業に採択

2023年12月7日 By ロボスタ編集部

モルフォグループにおいてAIの事業化を担う、株式会社モルフォAIソリューションズ(モルフォAIS)は、デジタル庁が株式会社三菱総合研究所に委託している「テクノロジーマップの整備に向けた調査研究(アナログ規制の見直しに向けた技術実証等)」において、技術実証「類型５：IoT 、センサー等を活用した設備の作動状況の定期点検の実証」の事業者に採択されたことを、2023年12月4日に発表した。

デジタル庁では、デジタル化を妨げる「アナログ規制の一掃」に重点を置いた取組を実施しており、令和3年(2021年)から開催されていたデジタル臨時行政調査会において、既存法令のうち、人による目視や常駐・専任等を求めるアナログ規制約1万条項の見直し方針が決定。

デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに関して、安全性や実効性の観点から技術検証を必要とする条項のうち、省庁横断的な技術検証が可能とみられたものについて、規制所管府省庁とも連携の上、検証を進めている。

この度、同社が採択された技術実証「類型５：IoT 、センサー等を活用した設備の作動状況の定期点検の実証」では、ガスや電気の製造・発電に係る施設・設備等における災害・事故の防止等を目的として、事業者や保安機関が実施している製造施設・設備等の作動状況や異常の有無の定期点検等について、IoT やセンサー、通信機器等のデジタル技術を活用して、施設・設備等の動作異常を検知可能とすることで、点検周期の延長等、規制のあり方を検討する。

カメラとAI画像解析でアナログ計器を自動確認

同社は、大分県企業局の発電所職員及び委託事業者が実施している電気工作物(水力発電所等)の巡視等の業務におけるアナログ計器(ダイアル温度計、ダイアル圧力計、油面計、棒状温度計等)の確認について、AIによる画像解析やカメラ等を活用し、巡視等の業務を遠隔化できるかを実証する。同社が提案するシステムでは、AIカメラソリューション「みまもりAI Duranta」と、Top Data Science社が保有する最新の画像処理技術を活用した「アナログ計器読み取り技術」を組み合わせることで、大分県所管の水力発電所において、各種アナログ計器を遠隔で読み取り可能かを検証。これによって、アナログ規制の見直しへの貢献を目指すとしている。

アナログ計器読み取り技術

データサイエンスおよびソフトウェアエンジニアリング企業であるTop Data Science社(本社：フィンランド)は、AI、コンピュータビジョン、データアナリティクスの研究開発を中心に取り組んでおり、同社のアナログ計器読み取り技術は、画像処理技術を活用し、画像上のアナログ計器の検出および測定値の読み取りを行うものだ。点検業務の効率化や自動化、さらには予測や異常検出等の分析に応用できる。

みまもりAI Duranta

工場や施設等における業務の効率化や自動化、遠隔監視、安全管理を促進するAIカメラソリューションだ。要望や施設環境等に応じて最適なシステム構築を行う。

■【動画】交通量カウントモデル

■【動画】倒れこみ検出モデル【みまもりAI：Duranta】

■【動画】駅ホーム寄り付き/転落検知サポートシステム【みまもりAI：Duranta】

▼ 類型5：IoT、センサー等を活用した設備の作動状況の定期点検の実証

概要	製造設備等の作動状況や異常有無の定期点検について、IoTやセンサーを活用した動作異常の検知により、代替や合理化が可能であるかについて検証する。
実証概要	大分県企業局の発電所職員及び委託事業者が実施している電気工作物(水力発電所等)の巡視等の業務におけるアナログ計器(ダイアル温度計、ダイアル圧力計、油面計、棒状温度計等)の確認について、AIによる画像解析やカメラ等を活用し、巡視等の業務を遠隔化できるかを実証する。
対象業務(法令)	大分県企業局事業用電気工作物保安規程第11条及び第12条に係る電気工作物の巡視