マクニカとMMコンソーシアム、日本初「5G×立体音響搭載エンタメ自動運転EVバス公道走行」実証実験へ NTTコムが協力

株式会社マクニカとMMスマートソリューション・コンソーシアム実行委員会(MMコンソーシアム)は、NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)協力のもと、日本初の「5G×立体音響搭載エンタメ自動運転EVバス公道走行」共同実証実験を横浜で実施することを2024年1月19日に発表した。


なお、MMコンソーシアムは、みなとみらい21地区を最先端の技術のトライアルが日々行われる未来都市としていくため、産学公民のイノベーション創出の連携基盤「横浜未来機構」と連動して実証実験の支援等の活動を行っており、同実証実験は、みなとみらい21地区での5G通信と連動した自動運転実装を見据えた実証実験として、MMコンソーシアムが実施する「MMスマートソリューション・プログラム」の採択事業として実施するものだ。






同実証実験の概要

同実験では、将来、横浜市・みなとみらいを自動運行しながら自動運転EVバス内にて様々なコンテンツを楽しめるエンタテインメントバスとしての可能性を探るため、DATTARUJIN合同会社が提供するエンタテインメントコンテンツ「M↔️M Sound Entertainment Tour」を活用した日本初のエンタテインメント自動運転EVバスの公道走行と、マクニカ製遠隔運行管理システム「everfleet(エバーフリート)」を用いた同バスの遠隔監視について検証。


同管理システムについては、横浜ハンマーヘッド内マクニカブースにて、自動運転EVバスの遠隔監視ディスプレイを設置し、来訪者に自動運転EVバスの運行状況を案内するものだ。遠隔運行管理システムは自動運転EVバスの無人運行を目指すために必要なプラットフォームであり、特にカメラを使った映像伝送は重要な役割を果たしている。同地区においてNTT Comの「ネットワークカスタマイゼーション」による5G通信網を活用した映像品質の検証を実施する。

日程 2024年2月3日(土)、2月4日(日) 
※同期間に開催される「YOXO FESTIVAL 2024 ~横浜でみらい体験~」の一環として実施。
内容 1.自動運転EVバス「ARMA」の公道走行
2.マクニカ製遠隔運行管理システム「everfleet」を用いた自動運転EVバスの遠隔監視
走行ルート 観光スポット周遊バス「あかいくつ」のバス停「ワールドポーターズ」を乗降場所とし、新港地区を約20分かけて一周するルートを走行します。(走行ルート:約1.4㎞)
運行ダイヤ 10:00~16:30(事前申込み制)
参加方法 予約ページより事前申込みを行う(参加費無料)
各社の役割 【マクニカ】自動運転EVバス「ARMA」の用意、自動運転EVバスの自動運転プログラムの設計・準備、オペレータ、チューニングと遠隔監視システムと車両の連携、システム構築を実施。

【MMコンソーシアム】実証ソリューション案件の公募及び関係者調整を行う。

【NTT Com】同地区内における5G環境を構築する。
予約ページURL:https://t.livepocket.jp/e/mm_set 



マクニカ製遠隔運行管理システム「everfleet」

自動運転を実用化するためには、車室内の乗客や車両周辺の状況を遠隔地からモニタリングすることが求められる。everfleetではモビリティの位置情報や車内外のカメラ映像に加え、車速・ステアリング・バッテリー残量などの車両データを統合して一元的に可視化し、信号機などの交通インフラと協調した外部データとの連携も可能。これにより、運行状況を遠隔地からリアルタイムに把握し、安全・安心に自動運転モビリティを運用することができるようになる。さらに、複数地域の多種多様なモビリティを同時に群管理することや運行時の異常をシステムによって自動的に検出・通知することができるため、1人の遠隔オペレータによって、効率よく自動運転モビリティを運行管理することで、オペレーションの省人化を実現し、交通採算性の改善にも貢献する。


自動運転EVバス概要

同実証実験で活用する車両は、自動運転システムを搭載したハンドル・アクセル・ブレーキの無い自動運転EVバスだ。EV(電気自動車)仕様となり、1回の充電で約9時間(100km)の自動走行が可能だ。

自動運転EV車両「ARMA」 全長:4,750mm、全高:2,650mm、全幅:2,110mm、重量:2,400kg(総重量:3,450kg)
乗客人数 最大7名
動力源 EV電動モーター
最高速度 19km/h(運行時は平均速度15km/h程度)
その他 緊急時は同乗のドライバーが手動介入


今後の展開

昨年度の私有地内における実証実験から、今回は同地区での公道実証実験につなげて段階的に自動運転EVバスの実装を進めていく。今回の公道実証実験を通して技術的課題だけではなく、事業モデルの検証も考慮しながら進めることによって街のポテンシャルを活かした多種多様な産業のイノベーションの支援及びビジネスエコシステム形成に尽力し、本地区における先進的な街づくりを展開していく予定だ。

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ロボスタ編集部

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