山形県で自動除雪モビリティの実証実験、実地報告を公開 製品化に向けた調整へ エバーブルーテクノロジーズ

風力をダイレクトに動力として利用する帆走の自動化技術を通して、持続可能な社会の実現を目指すエバーブルーテクノロジーズ株式会社は、開発中の自動除雪モビリティ「除雪ドローンver.2」プロトタイプでの、運用を想定した実証テストを山形県で実施し成功した。そして現在の開発進捗などを公表した。

今回の実証テストは、小国町、東日本電信電話株式会社 山形支店が進める「過疎・高齢化社会における雪害課題の解決に関するDXの取り組み」の一環として行ったもの。


「地域の除雪課題に関する自動除雪実証実験」の概要

エバーブルーテクノロジーズが開発中の「除雪ドローンver.2」プロトタイプを利用し、積雪深監視システムからの通知信号をクラウド連携により受信、指定箇所をGPSにて位置制御し、役場の駐車場や通路、道の駅の駐車場や通路、商業施設の駐車場や歩行者用通路などでの運用を想定して無人での除雪運転を実施した。



<1回目>
実施主事:山形県小国町および、東日本電信電話株式会社 山形支店
実施日:2024年2月15日(木)、16日(金)
実施場所:小国町本庁舎
<2回目>
実施主事:山形県酒田市および、東日本電信電話株式会社 山形支店
実施日:2024年3月7日(木)、8日(金)
実施場所:酒田市日向コミュニティーセンター


実証テスト結果報告


1回目

実験当日、実験場所となる小国町本庁舎の中庭に積雪がなかったため、雪捨て場から雪を運び入れて積雪状態を再現した。GPS情報をもとに8m四方の除雪対象領域を設定した。

1回目  小国町本庁舎 実証テストの様子

1.積雪深センサーは赤外線を利用し積雪を検知、LTE回線を用いて観測情報をクラウドにアップロード。
2.積雪情報クラウドとの連携により予め設定されたメールアドレスに対し、積雪情報をメール送信。除雪ドローンがメールを受信すると、自動運転指令が下され、予め設定された除雪エリアの中を、GPS制御により正確に時速4kmで移動しながら自動除雪ができることを確認した。


2回目

2回目の実施現場、酒田市日向コミュニティーセンターでも路面が見えていたため、スクロール式除雪機をつかって雪をまき積雪状態を再現。

2回目 酒田市日向コミュニティーセンター  実証テストの様子

1.1回目と同様の自動除雪を行いながら、除雪ドローンに装着したギガらくカメラを利用し、降雪・運航状況を撮影し、LTE通信を使いギガらくカメラクラウドに情報をアップロード。
2.リアルタイムおよび録画映像の確認とダウンロードをPCとスマートフォンを用いてできたことを確認した。


今後の展開

降雪を自動検知、無人自動除雪機が予め設定された除雪エリアを除雪する有用性について、地元の方に理解を得るとともに、大きな期待が寄せられているという。

一方で除雪エリアに人やクルマが入り込んだ場合の自動停止といった安全性の確保や、除雪エリアを拡大しての自動除雪、除雪性能の向上が課題となる。次バージョンではこれらの課題を解決した製品を開発し、2024年度冬に試験的に市場投入、ユーザーテストを行う計画。

同社は「十分なユーザーテストを行い、安全確保や有用性を確認後2025年度に改良した量産モデルを地域限定で一般販売することを計画しています」とコメントしている。

少子高齢化や人口減少によって、地方では除雪作業が深刻な課題となっている。安全な社会生活に関わることなので、除雪モビリティの今後の開発と実用化に期待したい。


除雪ドローンver.2.0とは

このモデルは、スズキ株式会社製「電動モビリティベースユニット」をベースにし、エバーブルーテクノロジーズが開発する自動操縦型除雪機(除雪ドローン)。

形状:電動モビリティ
サイズ:全長 0.9m x 全幅 0.6m x 全高 0.5m(本体のみ、排土板等搭載機器含まず)
車両重量:92kg(本体のみ、排土板等搭載機器含まず)
装備重量:N/A
最高速度:前進 6km/h、後進 6km/h
実用登坂角度:8度(走行路面状態によって変化)
連続走行距離:30km(常温、積載100kg、平たん路にて前進最高速度で走行時)
稼働時間:5時間(常温、積載100kg、平たん路にて前進最高速度で走行時)
バッテリー:SC38-12(12V35Ah) x 2
推進方式:DC24V・210Wx2(30分定格出力)
安全性能:非常停止ボタン/障害物検知センサー/FPVカメラ/LEDライト
その他装備:自動操船ユニット「eb-NAVIGATOR2.0」/自動除雪アプリ
‍‍※「除雪ドローン®」はエバーブルーテクノロジーズ株式会社の登録商標です。

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ロボスタ編集部

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