アールティは、小型移動ロボット学習キットのうち、Pi:Coシリーズの新製品Pi:Co Classic3 マイクロマウス学習キット(ESP32版)を2024年7月16日に発売した。
Pi:Coシリーズとは
Pi:Coシリーズは2輪の移動ロボットで、組込や自律制御の基本要素を学ぶことができる。
Pi:Coの名前はPiece Convertibleに由来しており、ボードを組み合わせてロボットを構成することで、学習者の学習がキットから自作回路などへ段階的に発展するにつれ、開発した自作ボードをピースごとに交換して最後はオリジナルロボットが作れるようにという願いが込められている。Pi:Coシリーズは、完成品版(小型の別モデル)とPi:Co Classicと呼ばれる組み立てキットのモデルがあり、今回のPi:Co ESP版はPi:Co Classicモデルになる。
Pi:Co Classicモデルでは、パーツの状態から、はんだ付けをして基板作成を行い、組立、調整、プログラミングといったロボティクスエンジニアが必要とする基本技術を一通り体験することができる。Pi:Co Classicモデルの学習を起点として、小型ロボット向けの各種回路開発、ファームウェア開発、簡単なメカの設計へと学習内容を発展させることも可能となっている。
アールティのPi:Coシリーズは、2008年6月に最初のバージョンが発売さ。その後2011年に現在のClassicモデルの初代となるPi:Co Classicが発売され、改良を重ね3代目となるのが今回発売が開始されるPi:Co Classic3となる。Pi:Co Classicシリーズは、迷路解析ロボットの競技会であるマイクロマウス競技のクラシックマウス競技のサイズに準拠している。
解説書やサンプルプログラムも充実し、初学者からベテランまで多くのマイクロマウス競技者に選ばれており、比較的短期間での基本的な技術要素の学習効果が高いため、学校や企業の教育用としても広く採用されている。また、本製品は海外からの要望も高く、日本語版、英語版がリリースされる。
Pi:Co ESP32版について
今回発売のPi:Co ESP32版はPi:Co Classic3のナンバリングはそのままだが、マイコンボードをEspressif Systems社のWi-Fiモジュール「ESP32-S3-WROOM-1」に変更。このことにより、従来品と比べ次のような機能が追加された。
・micro-ROSの利用が可能
・Arduino IDEによる開発が可能
従来製品にはなかったWi-fi機能が追加され、開発言語の選択肢が増えたことにより、より応用範囲が広がった。また、C言語でのサンプルコードも近日公開が予定されており、Matlab対応は2024年度末を予定している。
販売開始
2024年7月16日販売開始
購入方法
アールティロボットショップ(https://rt-net.jp/pico3_esp32)にて2024年7月16日より予約受付開始。
製品名 | Pi:Co Classic3 マイクロマウス学習キット(ESP32版) |
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型番 | RT-PC003-ESP32 |
価格 | 49,500円 (本体価格 45,000円 消費税 10%) |
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株式会社アールティ