ITディストリビューターのSB C&Sは、企業における生成AIの開発と利活用の実態や導入における課題を把握するため、企業の情報システム担当者やビジネスパーソンを対象に「企業の生成AI開発と利活用に関する意識調査」を実施し、結果を発表した。
調査の背景
人工知能チャットボットであるChatGPTが2022年に公開されて以来、生成AIが世界中で注目されている。企業においてもAIの導入が進んでいる企業や、導入を検討している企業が増えている。そこで今回は、企業の情報システム担当者161人とビジネスパーソン178人に対して、生成AIの開発や利活用に関する調査を行った。
調査概要
調査内容 | 企業の生成AI開発と利活用に関する意識調査 |
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調査期間 | 2024年1月16日~3月16日 |
調査主体 | SB C&S株式会社 |
アンケートモニター提供元 | アイティメディア株式会社 |
調査対象 | 企業の情報システム担当者・エンジニア(161人)、ビジネスパーソン(178人) |
ChatGPTの導入について、6割以上が「導入済みまたは検討中」と回答
企業におけるChatGPTの導入状況は、「ChatGPT(自社用にカスタマイズ)を導入済み・導入検討中」が23.3%、「ChatGPT(一般・共用)を導入済み・導入検討中」が20.1%、「自社専用ChatGPT基盤を導入済み・導入検討中」が17.1%という回答になり、6割以上の企業で導入済み、または導入検討中であることが分かった。
生成AIの開発リソースはクラウドメインが約5割
AIの開発リソースは、「クラウドメイン」での利用が45.3%、「クラウドとオンプレの併用」が8.1%、「オンプレメイン」が6.8%という回答になり、クラウドに対する意向の高さが伺える。
AI開発において人材育成が課題と考える企業が約4割
AI開発の課題としては、「AI関連を担う能力のある人材が社内で育成できていない」が20.8%、「AI関連を実現する上で社員のITリテラシーが不十分である」が17.6%という回答になり、AI人材の不足が大きな課題となっている。
AIの開発や活用に当たり、技術的な支援があれば利用したいと考える企業が約3割
生成AIの自社開発と活用に必要なサービス、支援は、「導入時の技術的サポート・支援」が18.8%、「用途別開発基盤案内(クラウド・オンプレを含む)」が5.3%、「オンプレ開発基盤トライアル・PoC」が3.4%、「開発基盤設計を含むオンプレ基盤導入支援」が3.0%という回答になり、サポートに対する需要が一定数あるようだ。
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