今後は企業の「バーティカル生成AI」(業界特化型生成AI)活用が加速 グリッドが「GeNom」を提供開始

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今後は企業の「バーティカル生成AI」(業界特化型生成AI)活用が加速 グリッドが「GeNom」を提供開始
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株式会社グリッドは、各産業の制度・業務に深く特化したプロフェッショナル向け生成AI「GeNom(ジェノム)」を2026年1月に正式リリースすることを2026年1月27日に発表した。その第一弾として、電力制度に関わる複雑な法令・ガイドライン・審議会資料を横断的に網羅し、実務レベルの回答を即時に提供する『GeNom for Energy』(ジェノム フォー エナジー)を提供開始する。

基盤モデルはGoogle Cloud上のGeminiを活用し、電力制度に関わる2万件超の情報から、グリッドが「GeNom」用のデータベースを構築している。

これに伴い、同社は報道関係者向け説明会を開催。株式会社グリッド コンサルティング部 吉田 将人氏が登壇した。

今後は「汎用型LLM」から「特化型LLM」へとシフト

OpenAIの「ChatGPT」やGoogle「Gemini」など大規模言語モデル(LLM)の普及が進み、企業でも調査業務への活用など業務への適用が始まっている。

大企業では70%以上がLLMで業務改革へ

その一方で、吉田氏は「汎用型LLM」は専門領域の実務導入では「最新の制度・専門情報を十分に学習しておらず回答が曖昧になりがち」「根拠の確認のために資料の確認にあたる手間が残る」といった課題がある、とした。さらに、現場で頼りにされてきたベテラン人材の引退が進み、専門知識の継承も難しいという課題も指摘した。

同社が想定する社会インフラ(特に電力)特有の課題は大きく3つ。

  1. 制度設計を巡る審議会・委員会の議論や資料が膨大で、全体像や経緯を把握しきれない。

  2. 人手で整理し報告書化しようとすると調査・取りまとめに時間がかかりすぎる。

  3. 人材の流動化やローテーションもあり、高度な専門知識の育成・維持が難しい。

こうした課題から、今後は企業の需要は「汎用型LLM」から「特化型LLM」へとシフトすると予測。世界的には「バーティカルAI(業界特化型AI)」が注目されている現状の流れを踏まえて、電力向けの「裏付け調査が不要な、信頼できる知識基盤」として「GeNom」を開発した。

「GeNom for Energy」の特徴

「GeNom for Energy」の特徴は大きく2点。
1つ目は、制度情報とその議論経緯を「網羅」したナレッジベースだ。法令・ガイドラインに加え、所管官庁や関連機関の審議会・委員会資料、議事録など公的ソースを中心に収録し、件数は2万件以上という。

2つ目は、ユーザーが資料管理や更新を意識せず、常に最新の情報に基づく回答を得られる点。データソースは継続的に更新し、更新頻度は「月に数回」を目標に同社内の専門メンバーによるブラッシュアップ体制を整えている。

信頼ある回答を数秒で提供する「GeNom」

報道関係者向けに「GeNom」のデモも公開した。
ユーザーの操作画面は「ChatGPT」や「Gemini」などチャットボット風の入力画面を採用。テキストで入力した質問(プロンプト)に対し、数十秒~1分程度で回答を生成した。
回答文中には引用アイコンが付き、どの審議会・委員会の資料か、公開日などのメタ情報を確認できるだけでなく、クリックすれば情報のソース(一次資料)へ遷移できるので根拠の確認を手軽に行うことができる。

また、複数資料を横断した要約・整理も行う。回答の後に、データソースが一覧表示され、特定の機関・委員会に絞った検索も可能だとしている。お気に入り登録や履歴表示にも対応し、一度調査した内容も容易に再確認できる。

精度を支える3つのコア技術

「GeNom」の精度を支えるコア技術として「業界専用データベース」、役割分担した複数エージェントが連携して検索・生成する「マルチエージェント構造」、AIが扱いやすい形にデータを構造化し、メタ情報を付与する「AIリーダブルデータ設計」の3つをあげている。

AI開発エンジニアとドメイン知識を持つエンジニアが連携して設計し、質問意図に応じて重視すべき情報を判定しながら回答を組み立てるという。なお、基盤モデルはGoogle Cloud上のGeminiを利用している。

想定ユーザーは、新入社員などの「エントリー層」から、需給・企画部門の「実務・専門層」「経営・戦略層」まで。調査・整理・裏取り(真偽確認)の負担を削減し、制度変更の見落としや誤った解釈による判断遅延を防ぎ、意思決定の質とスピード向上につなげる効果を高める。

開発は7月頃からプロトタイプ(モックアップ)を作成、9月に本格開発をスタートし約5カ月でサービス開始に至った。

今後の展開

なお、現状は「事実に基づく回答」を重視し、「こうすべき」といった提案型の示唆は抑えているが、今後は意図を深く汲み取って推論する「ディープリサーチ」モード(仮名)の拡張も検討する。

また、既に顧客である電力会社ごとの社内ルール・ナレッジを取り込む要望が多いため、今後はそれに対応することも検討中。著作権面では、二次利用が可能であることを確認した公的資料を中心に登録し、第三者利用が曖昧な資料(個社資料や個人公開資料など)は登録しない方針としている。

同社は業界特化型生成AI「GeNom」シリーズの第1弾として"電力業界向け"を投入。将来的には、同社が最適化AI分野で既に開拓している「鉄道」や「船舶」など他の社会インフラ領域にも展開を広げたい考えだ。

グリッドが既に開拓している産業インフラ分野

また、最適化分野で導入を進めている「ReNom」との連携も視野に入れている。

今後は、最適化AI「ReNom」との連携も視野に

同社のWEBサイトでは既に体験版や資料請求に対応している。価格はBtoBの個別見積で、問い合わせはWebまたは担当営業窓口で受け付ける。


ロボスタでは「量子コンピュータ」セミナーを開催

ロボスタでは、インフラ向けAIの最適化と、量子コンピュータ技術でリードする株式会社グリッドの代表取締役社長、曽我部 完氏が登壇するオンラインセミナー「量子コンピュータの進化と最新トレンド」グリッドが語る現状と社会実装までのプロセスを、2026年2月18日(水)の15:00~16:20に開催します。

セミナーでは、量子コンピュータ業界の2025年総括、2026年に向けたトレンドと最新動向、量子関連の最新技術、日本の研究開発の状況と米中との比較などについて約30分間、曽我部社長にご講演いただきます。
講演の後は、ロボスタ編集長・神崎との対談を予定。量子コンピュータの基礎、量子コンピュータ登場後に懸念される暗号技術の崩壊と対策、量子とレガシーコンピュータの共存など、気になるテーマを深掘り。視聴者からの質疑応答コーナーも設けています。

まだまだ一般に知られていない量子コンピュータの基礎から現在地、最新動向や将来像など、わずか1時間あまりで把握できる貴重な機会です。ぜひふるってご参加ください。
先着50名に無料招待キャンペーンを実施します。お申し込みはお早めに。
セミナーの詳細とお申し込みはこちら

《神崎 洋治》

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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