ケアサポートロボット「Kebbi Air」でカメラ画像から顔認証と健康チェック 「rPPG技術」と「バイタルセンシング」とは

ロココは名古屋を中心に医療・介護・健康開発事業を展開するジェネラスと共同し、ケアサポートロボット「Kebbi Air」を活用した介護予防分野での本人確認を伴う健康状態の記録や管理をおこなう健康チェックアプリケーションを開発したことを発表した。健康チェックアプリケーションを搭載したKebbi Airはジェネラスが実証事業を開始する。


介護現場に求められる簡易で安心した健康管理を実現

ロココとジェネラスが提供するKebbi Airは、顔認証による本人確認と「rPPG技術」を活用した「バイタルセンシング」を行い、利用者の健康状況の把握、管理を可能にするロボット。

「rPPG」とは、従来の接触型のセンサーを使用せずに、カメラだけを用いてバイタルデータを取得する技術。心臓拍動時の末梢血管の血流量の変化をカメラのRGBチャンネルなどの情報から検出し、特定のアルゴリズムを用いて心拍数、血中酸素濃度、血圧などのバイタルサインを推定する。

「バイタルセンシング」とは、センサーを使用し、心拍数や体温、血圧などの生命兆候(バイタルサイン)を計測する技術のことで、Kebbi Airでは、20秒ほどロボットに顔をかざすだけで、心拍数、血圧、血中酸素濃度、ストレス度を計測できるという。

顔認証による本人確認により本人以外のバイタルが記録される心配はなく、また本人確認ができるからこそ、センシティブな内容も含まれる保健師などの専門職からのアドバイスもKebbi Airを通じて利用者に提供することが可能になる。

医療・介護・障害福祉・健康支援介護予防事業を展開するジェネラスは、手軽に健康状態が記録できる仕組みにより、利用者の健康状態の把握や管理ができれば、健康無関心層に対しても適切なサポートができると発案し、ロココは自社開発の顔認証技術を提供することで、確実な本人確認の上、手軽な健康状態の測定と記録ができるケアサポートロボットKebbi Airのサービスが実現した。


広がるロココの顔認証システム技術の活用

Kebbi Airに提供したロココの顔認証システム『AUTH thru』(オースルー)の技術は、イベントなどの入退場の本人確認からサービス提供を開始した。今では、この技術を活用して、顔認証で電気錠を解錠する『AUTH thru KEY』、顔認証での本人確認とアルコール検査が同時に出来る安全運転管理に役立つアプリ『AUTH BrAC』、顔認証技術とAIカメラが連携し、作業者記録ができる『Work-Reco』など、用途の幅を広げている。

今回Kebbi Airに技術を提供したことで、ロココの顔認証技術はヘルスケア分野への進出を果たし、ニーズへの対応の一歩を踏み出すこととなり、今後もロココは、自社開発の顔認証技術を様々な業界のニーズに対応できるよう、用途の幅を広げていくとしている。

顔認証システム『AUTH thru』について

ロココの顔認証システム『AUTH thru』は、イベントでの入退場だけでなくオフィスをはじめ施設内のセキュリティエリア、アミューズメント施設、宿泊施設・会員制施設、展示会・学会など、本人確認が不可欠なあらゆるシーンにおいて活用されており、今日では勤怠管理の顔認証打刻のほか、検温、電気錠、ゲートシステムとの連動により顧客の多様なニーズに合わせた顔認証ソリューションを提供している。

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ロボスタ編集部

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