ロボスタでは、京商さんのドローン「ドローンレーサー」を購入し、計4回に渡ってレビューをしてきましたが、今回はそのドローンレーサーのオフィシャルレースに出場してきたので、そちらをご紹介します。
京商製、低空飛行レース用ドローン「DRONE RACER」レビューvol.1「購入したよ!」
京商製、低空飛行レース用ドローン「DRONE RACER」レビューvol.2「開封の儀!」
京商製、低空飛行レース用ドローン「DRONE RACER」レビューvol.3「飛ばしてみた!」
京商製、低空飛行レース用ドローン「DRONE RACER」レビューvol.4「さらに飛ばしてみた!」
低空飛行が可能でコントローラーで簡単に操作ができるドローンレーサー。社内でレビューしていた際にも「もう一台買ってレースしたいね」という声が挙がっていたのですが、先日京商さんとお話する機会があり、「今度ドローンレーサーのレースをやるので出場しませんか? お一人だと不安であればマシンもお貸しするので、お知り合いとご一緒に是非!」というお誘いを頂きました。
子どもの頃「タミヤRCカーグランプリ」という番組が夕方に放送されており、それに感化されラジコンを始め、近所のラジコンショップ主催のレースに何度か出場したことがありました。もちろん、マシンもテクニックも全く付いていかず、自分のセンスの無さにラジコンから離れてしまっていたのですが、今回はせっかくのお誘いということで出場してみることにしました!
そして、お言葉に甘えてドローンレーサーをお借りし、ロボット女子・直井さんも一緒にエントリーさせてもらいました。
そもそも直井さんはドローン自体が初めてということで、レース前の週末はロボスタのオフィスの会議室で基本の動作(離陸・着陸・前後進・旋回)を特訓したのでした。
とはいえ、当日まで上手く曲がることが出来なかった直井さん。レースは大丈夫でしょうか? 不安を抱えながら当日を迎えることに。
「未来の車」のレースを今の車に囲まれた場所で開催!

会場はお台場にある、トヨタ自動車さんのショールーム「MEGA WEB」です。
「ドローンレーサー」は「未来の車」をイメージして開発された機体です。「MEGA WEB」には現代の車が多く展示されており、そんな中で「未来の車=ドローンレーサー」のレースは開催されました。
レースは7月29日、7月30日にそれぞれ1回ずつ開催されており、今回は30日のレースに出場しました。
当日は「ドローンレーサー」を体験できる「無料体験」や初心者ドライバーをドローンパイロットしてくれる「初心者ドローンスクール」など、レース以外にも様々なイベントが開催されていました。
その場でドローンを購入が出来たり、参考出品としてプロポや「ドローンレーサー」に搭載できるオンボードモニターも展示されていました。
会場に到着して早速エントリー。
エントリーが完了すると、参加賞として非売品の「蓄光プロペラセット」を頂きました。このプロペラは「蓄光」なので、暗闇で光るという非売品です。「ドローンレーサー」もLEDが光るので、暗闇で飛ばすとキレイなんでしょうね。
その後「車検」へ。
使用するドローンレーサーがレギュレーションに適しているかをチェックしていきます。本体のUSB端子からPCで内部情報を読み出して確認していきます。特に今回のレースは飛行する高さが35cmのモード(ドローンレーサーは35cmと60cmの高度を設定出来ます)と規定されているので、その点も確認されます。
ピット脇には参加者の各マシンの調整をするフィールドも用意されていました。ここで空調の影響による調整や各種確認、レースの間に軽く練習などを行っていきます。
この段階でもまだ直井さんは「カーブができない」という状況が続いていました。
そこで、藁にもすがる思いで「ドローンレーサークリニック」へ機体を持っていきました。ここでは京商のスタッフの方に「ドローンレーサー」のお悩みを相談することができます。
「上手くカーブができない」と相談をすると、早速機体を見てくれました。
すると直ぐに原因が判明。単にプロポの設定に失敗していたため、上手く旋回が出来なかったとのことです。調整をしてもらい、テストフィールドで飛ばしてみたところ、嘘の様に曲がれるようになりました。直井さんの操縦が下手だったという事ではなかったようで一安心。
ドライバーズミーティングでレースの注意事項などの伝達がされます。
そして、予選の順番が張り出されました。僕は「第4レース」、直井さんは「第5レース」。ポイントは名前の横に書いてある「白」「青」「黄色」という色名。「ドローンレーサー」はLEDが付いているため、機体のLEDの色を指定の色に変更しておく必要があります。
今回のレースはこの機体の色を基準にレースタイムを測定しているとのこと。本当にハイテクなレースです。先ずは練習走行に挑みます。
今回のレースは2分間の周回レースとなっていて、優勝者を決めるグランドファイナルだけが5分間の周回レースとなります。どれだけ周回を重ねたか(そしてタイムが早いか)がポイントになります。コースは楕円形のレーシングコース(オーバルトラック)です。
練習走行も実際のレース同様に各組2分間の時間が与えられています。
練習走行では、まずゴールゲート手前から一旦ゲートを通過し、周回がカウントされているかを確認します。
確認が完了したら、スタートラインに機体をセットし、カウントダウンが開始。一斉にスタートを切ります。
練習走行の前半はゆっくり周回して感覚を掴んで、後半はレースを想定してアタックするという感じで挑んだのですが、果たしてそれがレースにどう影響を与えるか…。
練習走行後、いよいよレースがスタートします。
練習走行を終えて、いよいよレースへ。予選は各レース3名で行われます。
その後予選順位が低いドライバーから本戦のレースを行い、レースに勝利した上位1名~2名が次のレースに勝ち進むというもの。予選上位にはシード権が与えられています。
いよいよ、僕が出場する第4レース。昔出場したラジコンレースから、30年ぶりにレースに出場します。
シグナルが変わってスタート! 順調にスタートを切ったものの、3周目でクラッシュしてしまい、他のドライバーに追い抜かされる始末…。焦れば焦るほどフェンスやゴールゲートにクラッシュして、レースの残り時間が減っていき、より焦るという負のスパイラルに入ってしまいました。
結果は…
という散々な結果。若干操縦を掴みかけた部分もあったのですが、正確さに欠いてこの結果となりました。
ちなみに、一緒に参加した直井さんはというと、
という結果。会場到着時には曲がることが上手く出来なかったにも関わらず、5周のラップを刻むことが出来ていました!!
予選終了後、順位はというと…。
18名中、僕が16位、直井さん18位という結果でした。この結果を元に決勝に挑みます!!
なんとか勝ち上がるが…
いよいよ本戦です。本戦は周回のタイムに加えて、ボーナスポイントが獲得できる「ランディングチャレンジ」がレースに加わります。
この「ランディングチャレンジ」はゴールゲートを通過した後、指定のランディングポイントに機体を一発で着地させることが出来れば、ゴールタイムからマイナス5秒されるというボーナスがゲット出来るというものです。早い選手のラップタイムが1周9秒前後なので、これによって順位が逆転するということも十分にありえます。
本戦1戦目は予選14位、16位、18位の戦い。直井さんとの直接対決に挑みます。
結果は…。
直井さん 順位:3位 周回数:7 ベストタイム:12.570 平均ラップ18.816
ということえ、僕は次のレースに進むことが出来ました! 速く飛ばすよりもミスらないことを主眼を置いた結果です。一方の直井さんも予選では5周しかコースを回れなかったのに、決勝では7周に。まさに「成長中」だったのですが、直井さんのドローンレースはここで終了となりました。
そして僕は勝ち上がったので、次のレースに向けて準備をしていきます。
そしてそのレースの結果は…。
順調にラップタイムを刻んでいたいのですが、やはりクラッシュが響いてこの結果に。テクニック不足もさることながら、乱視のせいで向こう正面にあるゴールポールの奥行きがイマイチ認識できず、ポールにぶつかってクラッシュということが響いたのではないかと。
しかし、このレースを1位通過したドライバーの結果を見ると…。
ベストラップで約2.5秒、平均ラップでも6秒も違う結果に。それもノークラッシュということで、本当に脱帽です。
ということで、ここで僕のレースも終了に…。「結果はなんと…!」とタイトルで煽っておきながらすみません…。
決勝は異次元のバトルに!
レースも進み、いよいよ決勝です。
グランドファイナルはスターティンググリッドの位置がそれまでのレースの順位によって異なります。
いよいよ決勝がスタート。5分間の周回レースとなったのですが…
各マシン、もの凄いスピードかつ正確にコーナリングを決めていきます。傍から見ても芸術的でもあります。
見惚れていたら、あっという間に5分が終了し、あとはボーナスを獲得できる「ランディングチャレンジ」に各機が挑戦です。
トップを走っていたマシンがキレイにランディングも決めてボーナス獲得! まさにパーフェクトなレース運びとなりました。
表彰式とコンクールド・エレガンスの発表!
大きなトラブルも無く全レースが終了。表彰式へと移ります。
結果は以下の通りです。
2位 世良公哉 選手 周回数:32 タイム:5:06.440 ベストタイム:8.120 平均ラップ:9.656
3位 鈴木健司 選手 周回数:31 タイム:5:05.990 ベストタイム:8.240 平均ラップ:10.012
本当におめでとうございました!
続いて、「コンクールド・エレガンス」の発表です。「コンクールド・エレガンス」はスピードではなく、参加した機体の美しさを競うというコンテストとなっています。
「ドローンレーサー」は透明の機体も売っていて、自分で好きに塗装する事が出来るのです。今回のボディは懐かしF1「サソルジョーダンヤマハ」カラーで参戦した望月浩希選手が受賞しました。(ヤマハもF1にエンジンを提供していたなんて、いまの若者は知っているのでしょうか?)
このカラーにしたのは、京商さんが1992年に「サソルジョーダンヤマハ」のスポンサーになっていたのが大きな理由とのこと。ちなみに、望月選手は「サソルジョーダンヤマハ」のシャツを着てレースに参加していたほどでした!
こんなに各自のオリジナリティを出せるドローンはなかなかありません。
お休みの半日楽しくドローンレースが出来ました!
普通のラジコンレースだと朝から夕方までということが多いのですが、今回はお昼過ぎスタートで夕方に終了なので気軽に参加することが出来ました。また、ワンメイクレースで小さめのオーバルトラックなので、誰でも楽しめるレースだったのは間違いありません。また機会が有ったら是非参加してみたいです!!
ちなみに、今回は東京での開催でしたが第2回ドローンレーサーイベントが2017年10月7日~8日に「イオンモール姫路リバーシティ」で開催される予定となっています。西日本の方是非参加してみてはいかがでしょうか?
これからも引き続きドローンの練習していこうと思います!!








