ヒューマノイド開発に取り組むスタートアップ企業、ドーナッツロボティクス株式会社は、株式会社エムビーエスと資本業務提携契約を締結し、建築現場におけるヒューマノイド活用の共同プロジェクトを開始すると発表した。
建設業界が抱える深刻な課題
近年、建設業界では職人の人手不足が深刻化しており、足場設置や外壁塗装、改修工事などの作業員の安全確保が課題となっている。さらに、交通インフラの警備員配置にかかる人件費も膨大な負担だ。
これらの問題に対して、両社は「建築現場のロボット化」を推進し、属人性を減らして効率化と省力化に貢献することを目指している。
株式会社エムビーエスは、建築物の外装やリフォーム事業を全国展開しており、独自のコンクリート保護技術や豊富な施工実績と顧客基盤を有する企業である。
一方、ドーナッツロボティクスは最新のVLM(Vision-Language Model)を搭載したヒューマノイドを開発しており、画像と言語を同時に扱い、カメラからの映像情報と自然言語の指示を理解して行動できる次世代ロボットの開発を進めている。この技術により、建築現場での作業の一部をヒューマノイドが代替できる可能性がある。

3段階の開発フェーズで実用化へ
開発は3段階のフェーズで実施される予定だ。
第1フェーズは12ヶ月以内でプロトタイプの開発と現地実験を行う。第2フェーズは12ヶ月から24ヶ月間でPoC開始および実用型モデルの開発を進める計画。そして第3フェーズは24ヶ月以降に商用サービス化および全国展開を目指し、建築業界における独占販売代理店展開も計画されている。

