次世代AIロボットの実用化へ、日中企業 ForcesteedとRealManが戦略的提携を開始

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AI・画像認識・ロボティクス分野の研究開発を行う株式会社Forcesteed Roboticsは、中国・北京を拠点とするロボット技術企業 RealMan Roboticsのロボット製品に対し、同社のAI・画像認識技術と人工意識FSR-ACパッケージを組み合わせたソリューション提供を開始すると発表した。

高性能ロボットとAI技術の融合で新たな価値創出

本取り組みでは、工場内の自動搬送・検査支援に加え、監視ソリューション「Guardian」、空間知能によるモビリティロボット制御、電話オペレーターの置き換えやカウンター受付業務の自動化を可能とするAIオペレーターなどを活用する。RealMan製ロボットを活用した幅広いソリューションを展開し、日本の産業・サービス分野での次世代AIロボットの社会実装を推進する。

RealManの高トルク・軽量ロボットアームを備えたヒューマノイドロボットと、Forcesteedの先進的VLA(大脳系AI)および人工意識FSR-AC(リアルワールドAIエージェント/フィジカルAI)を融合することで、現場の用途や環境に適応する「動作・知能一体型ロボティクス」の実現を目指す。

RealManの技術

RealManは、中国を代表する軽量アームを備えたヒューマノイドロボットおよびアクチュエータメーカーであり、モーター・センサ・制御系・減速機を一体化した高出力密度アクチュエータの量産化に成功している。同社のアクチュエータは軽量かつ高トルク・高精度を実現し、数多くのヒューマノイドロボットメーカーに採用されている。

主な技術的特徴として、統合アクチュエータ設計ではハーモニック減速機を組み込んだ高出力密度関節構造を自社開発。軽量構造と高負荷比では、自重約7kgのアームで可搬質量5kgを達成している。高信頼性仕様では、主要モデルでMTBF(平均故障間隔)30,000時間の公称値を実現。高精度制御では、0.01度単位での位置制御を可能にする18bitエンコーダを搭載している。

研究・運用基盤の整備では、北京に3,000㎡規模・108台以上のロボティクス・データトレーニングセンタを保有している。

Forcesteedの人工意識技術

Forcesteedは、「世の中の駆動系に人工意識ACを統合し、機械と人が協調して新たな価値を生み出す未来を創る」をミッションに掲げ、AI・画像認識・ロボティクスの研究開発および社会実装を推進している。現在、12社以上の企業と連携し、次世代ロボット技術の実用化に向けた研究開発を進めている。

同社が開発する人工意識FSR-AC(Artificial Consciousness)は、「リアルワールドAIエージェント/フィジカルAI」を中核とする大脳系アーキテクチャ(先進的VLA)であり、ロボットが外界を認識し、目的・文脈・感情・好奇心に基づいて行動を選択できる知能基盤である。従来の「決められた動きを繰り返すロボット」から脱却し、人と共に判断し、進化し続けるAI統合型ロボティクスを実現する。

協調的な販売体制で市場開拓を強化

ForcesteedはRealManやRealManの日本代理店各社とも連携し、協調的な販売体制のもとで市場開拓と導入支援を強化する。両社は、日本市場に特化した模倣学習を中心としたロボット動作データの利活用やAI応用分野でも連携を進め、将来的な共同事業体(JV)設立の可能性も視野に入れている。

本取り組みは、日本市場においてRealMan製ロボットのハードウェア性能とForcesteedの人工意識FSR-ACを中心としたAI・画像認識技術を組み合わせ、現場での適応支援と販売体制の強化を図るものである。Forcesteedは、製造・研究・教育・サービスなど多様な分野での導入を想定し、AI・画像認識等を統合した現場導入支援パッケージを提供する。

さらにForcesteedは、VLAモデル・エンボディードAI・好奇心駆動型知能モデルといった次世代知能アーキテクチャの研究を加速させ、社会実装を通じてその価値を拡張していく。また、RealManおよび既存の日本代理店各社との協調的な販売・運用支援体制を構築し、顧客の課題解決力を高めるエコシステムを推進する。

ForcesteedとRealManは、両社の技術と知見を融合し、日本市場におけるデータ利活用型ロボティクスの工場現場など、「日本が持つ強みのロボットデータを用いたビジネスなどの新たなビジネスモデルの創出」に取り組む。今後は、運用データや知能モデルを活かした模倣学習の高度化、日本市場に特化したデータソリューションの開発、そして将来的な共同事業体(JV)設立の可能性も視野に入れ、人と機械が共に価値を創出し続けるロボティクス・エコシステムの構築を目指すとしている。

《ロボスタ編集部》

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