フィジカルAI技術の活用でスマート農業を加速、東京工科大学と農研機構が連携協定

農研機構・久間理事長(左)、東京工科大学・香川学長(右)
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東京工科大学と国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は2026年2月19日(木)、包括連携協定を締結した。
両機関の知的資源と技術力を活かした共創により、持続可能な農業・食品産業の実現と、我が国の学術および経済の発展に寄与することを目的としている。


協定締結式は東京工科大学蒲田キャンパスで行われ、農研機構の久間和生理事長と東京工科大学の香川豊学長が協定書に署名した。

低い食料自給率と農業従事者の減少が背景に

我が国の食料自給率は38%(2024年、カロリーベース)と諸外国と比べて低水準にある。政府は2030年までに45%を目標としているが、基幹的農業従事者数は20年で半減し、平均年齢は69.2歳(2024年)と高齢化が進んでいる。こうした状況下で、生産性基盤の強化とスマート農業の普及が急務となっている。


農研機構は1893年に設立された農商務省農事試験場を前身とする、農業・食品分野で日本最大の研究機関。ブドウ品種「シャインマスカット」やサツマイモ品種「べにはるか」を育成した機関として知られ、農業・食品分野における幅広い経験やデータ、都道府県との連携などの蓄積がある。

一方、東京工科大学は1986年に開学した理工系総合大学で、開学以来「実学主義」の教育・研究を掲げている。2025年10月には国内私立大学最大・最速のスーパーコンピュータ「青嵐(SEIRAN)」を本格稼働させ、世界のスーパーコンピュータ性能ランキングで第374位(国内38位、国内私立大学1位)を獲得している。
※NVIDIA 社の最新GPUで構成

放牧管理の省力化と獣害対策の共同研究を開始

本協定に基づき、まずは放牧管理の省力化および獣害被害の低減に向けた共同研究3課題を開始する。
具体的には「急傾斜放牧地における放牧管理支援システムの開発」「動物行動制御による獣害低減システムの開発」「動物モニタリングとデータ分析による放牧地運用支援」に取り組む。

協定の連携・協力事項には、共同研究の推進、研究成果の普及、研究者および教員間の研究交流促進、連携大学院等による若手人材育成の促進、研究施設および研究設備等の相互利用、情報の共有および相互発信などが含まれる。

両機関は相互の組織の強みを活かし、研究者個人間の連携から組織間の連携へと発展させる。
ロボティクス技術を用いた放牧管理の省力化や、動物の予測・制御による獣害低減などの研究を推進する。

また、クロスアポイントメントによる研究者・教員の交流を促進し、最先端ICT・フィジカルAI技術を実践することで共同研究を加速させる。
連携大学院等による若手人材育成も進め、社会ニーズに基づいた学修・研究領域の拡大により「実学主義教育」を推進し、工学的素養をもった将来のスマート農業を担う人材を育成する方針だ。

協定の有効期間は締結日から2029年3月31日(木)までで、その後は終了の申し出がない限り1年間ずつ有効期間を延長する。


両機関は農業・食品産業分野におけるSociety 5.0の早期実現を連携・協力して推進し、食料自給率向上と食料安全保障、農産物・食品の産業競争力強化と輸出拡大、生産性向上と環境保全の両立への貢献を目指す姿勢である。

《ロボスタ編集部》

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