フィジカルAIでスマートホームを超える自律型住宅に挑戦 MWがAWSジャパン支援プログラムに採択

フィジカルAIでスマートホームを超える自律型住宅に挑戦 MWがAWSジャパン支援プログラムに採択

株式会社MWは、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(AWSジャパン)が提供する「フィジカルAI開発支援プログラム by AWSジャパン」に採択されたと発表した。同社はこの採択を機に、住宅空間におけるフィジカルAIの開発および実装を本格化させる。

MWは、建築とAI・ロボティクスの融合により、自律的に環境を知覚・判断・行動する住宅「Living Home」の実現を目指す2024年2月14日設立のスタートアップだ。

従来のスマートホームが抱える課題

現在「スマートホーム」と称される住宅の多くは、IoTを通じた家電の遠隔操作にとどまり、あらゆる操作が人の手を前提としている。さらにメーカーごとにアプリが分散し、住まい全体を一元制御できないという構造的課題を抱えている。

MWが目指すのは、住宅自体がセンサーやAIを通じて環境を知覚し、文脈に応じた判断を行い、最適な行動を自ら実行する真に自律的な住空間だ。分散した機器やサービスを統合アプリケーションで一元管理する仕組みも構築し、住まいのあらゆる機能をシームレスにつなぐ。

VLAモデルを核とした住宅フィジカルAIの開発

同社は現在、住宅空間で稼働するAIロボットと、空間理解・意思決定・行動実行を統合したAIシステムの開発に取り組んでいる。

住宅内のセンサーやカメラから得られるデータを基盤に、Vision-Language-Action(VLA)モデルをはじめとするロボット基盤モデルを開発。清掃・セキュリティ・エネルギー管理・介護支援といった住宅内機能を、人の操作を前提としない形へ再設計することを目指すとしている。

今回の採択により、AWSジャパンのクラウドインフラおよび技術支援を活用し、データ収集・前処理からモデル開発、シミュレーション、実環境への実装に至るまで、開発パイプラインを一気通貫で強化する。

なお、「フィジカルAI開発支援プログラム by AWSジャパン」は2026年1月に開始されたプログラムで、AWS上でVLAをはじめとしたロボット基盤モデルを開発する日本国内の企業・団体を対象としている。計算資源の支援、エンジニア間の知見共有、導入企業との接続機会など、技術と実装の両面から開発を後押しする。

開発体制強化に向けた採用も加速

採択を機に、同社はフィジカルAIおよび住宅ロボティクス領域の開発体制強化を目的とした採用活動も本格化させる。

募集ポジションには、セミヒューマノイドロボットのハードウェア開発部門責任者「Head of Hardware Engineering, Semi-Humanoid Team」、ロボット基盤モデル開発のリードエンジニア「Lead Machine Learning Engineer, Foundation Model Team」、住宅空間内でのロボット制御システム開発を担う「Robot System Engineer」などが含まれる。ロボット制御エンジニア・クラウドインフラエンジニア・ハードウェアエンジニアなども募集中だ。

住宅フィジカルAIの本格実装は世界的にも事例が少なく、技術の方向性そのものを定義できるフェーズにあると言える。


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《ロボスタ編集部》

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