ファナック株式会社は、AIロボットが対象物を見て理解するフィジカルAIシステム「AIマスタレスビジョン」を開発した。同社は2026年10月26日に公式YouTubeチャンネルで動画を公開している。
変化することを前提にした自動化
工場の現場は、いつも同じ状態であるとは限らない。ある日突然、生産物が変わるかもしれない。環境も同様で、何気ない1日であっても、季節や天気、時間帯によって明るさや条件は変化する。
ファナックは、自動化もこうした変化に対応できなければならないと考えている。AIマスタレスビジョンは、その考えに基づいて開発されたフィジカルAIシステムである。
人の目と同じ構造のカメラに、膨大な知識を組み合わせる
AIマスタレスビジョンは、人の目と同じ構造のカメラに、物体や形状に関する膨大な知識を与えることで成り立っている。これにより、AIロボットの空間把握能力と物体認識能力を大きく向上させたという。


教示も調整も、悩みの種ではなくなる
従来、ロボットに物体を認識させるには、形状をロボットに教える作業が必要だった。明るさが変わるたびに調整を行う必要もあり、透明なワークや光沢のあるワークは、どのようなカメラでも検出が難しい対象とされてきた。
動画では、これらの作業や悩みがもう必要ないと説明している。AIマスタレスビジョンは、人と同じように、あるいはそれ以上に正確に物を見て理解できる。

言葉で指示するだけで、初見のワークを検出する
人が見分けられるものであれば、言葉による指示だけで、初めて見る状態からでも安定して検出する。対象物が透明でも光沢があっても、明るさが変わって見え方が違っても、AIロボットは物を認識して行動できる。

形あるものすべてを、自動化の対象に
環境の変化に自ら適応し、ゼロ設定、ゼロ教示で行動する。それがAIマスタレスビジョンの目指す姿である。ファナックは「進化した目は形あるもの全てを自動化の対象に」と締めくくっている。

ロボスタオンラインセミナー情報
■自民党ロボット議連・山田太郎事務局長が語る『日本のフィジカルAI開発戦略』
日本はフィジカルAIでどう勝つのか。ロボット基盤モデル、VLA、実世界データなどの技術動向から、国家戦略の実行ロードマップまで。技術と政策の両面から読み解く85分間。
ロボスタでは、米PTCでの勤務や製造業向け企業の経営経験を持ち、現在はロボット議員連盟の事務局長としてAIロボティクス政策を推進する参議院議員・山田太郎氏をお招きして、オンラインセミナー「日本はフィジカルAIでどう勝つのか ~ロボット議連・山田太郎事務局長が語る「AIロボティクス戦略」実行フェーズ~」を11月13日(金)に開催します。

日本が強みを持つ産業用ロボットや製造業、部品・制御技術を、ロボット基盤モデルの開発や実世界データの収集・活用にどう結びつけ、国際競争力を高めていくのか。
政府が掲げる「AIロボティクス戦略」、経済産業省の「GENIAC」、国産マルチモーダル基盤モデル開発プロジェクト「FRONTia」などについても掘り下げます。
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■Honda「P2」「ASIMO」の開発者、竹中氏が登壇
日本では約30年前から、人と共存するヒューマノイドの研究開発が進められてきました。その象徴的な存在が、Hondaの「P2」と「ASIMO」です。2026年4月には、その歴史的な技術的功績が評価され、「P2」が「IEEEマイルストーン」に認定されました。
ロボスタでは、Honda「P2」「ASIMO」の開発を中核で担った竹中透氏をお招きし、オンラインセミナー「Honda「P2」「ASIMO」が残した軌跡 開発者・竹中透氏が語るヒューマノイドの原点とフィジカルAI時代の未来」を2026年11月25日(水)に開催します。

当時のヒューマノイド開発の舞台裏と、そこから生まれた技術や開発思想、試行錯誤やブレークスルーについてお話しいただきます。
また、フィジカルAIによってヒューマノイドが再び世界的な注目を集める中、今後の技術進化や未来展望についても議論します。
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■フィジカルAIネイティブ「国産セミヒューマノイド」の全貌
ロボスタ・オンラインセミナーとして、警備・点検などの業務用ロボットを社会実装し、国産セミヒューマノイド「ugo Nova」の開発を進めるugo株式会社の松井健CEOをお招きして「国産セミヒューマノイド「ugo Nova」の全貌 松井CEOが語るフィジカルAI開発戦略と社会実装の最新動向」を、2026年12月15日(火)に開催します。

セミナーでは、ugoの松井健CEOを再びお招きし、「ugo Nova」の開発背景や従来機からの進化・強化ポイント、ロボット基盤モデルの仕組みと開発戦略などについて、具体的に解説していただきます。
また、AIロボット協会(AIRoA)が実施する「国産汎用ロボット開発コンペティション」での改良機開発フェーズへの進出をはじめ、共同プロジェクトの最新動向についても伺います。
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