1月30日(月)、株式会社hapi-robo st(以下ハピロボ)は、2016年7月1日の準備会社設立を経て、2017年より事業展開を本格化することを発表した。
東京のH.I.S会場と長崎のハウステンボス会場の2会場で同時開催された記者会見では、ハピロボの代表取締役会長の澤田 秀雄氏及び、代表取締役社長である富田 直美氏が登壇した。
今回の記者会見で語られた内容を以下にまとめていく。
会見では、富田氏から、同社が目指すロボットビジネスについてまず語られた。
ハピロボが目指すのは、ゼネラル・ロボティクス・プロバイダー(General Robotics Provider:GRP)という立ち位置で、「ロボット事業開発」・「実証実験 / 研究開発」・「市場開拓」を行う。つまり「ロボットに関する全てのこと」を行っていく会社だという。ロボットの開発から実証実験、市場への提供を一手に担おうという考えだ。
ロボットの関連メーカーには、発掘・インキュベーションから、技術提供までを行い、ハウステンボスや変なホテル、H.I.Sの店舗などを活用し、実証実験・活用ノウハウの蓄積を行っていく。
そして、企業・ユーザーに対する導入やサポートまでも行っていきたい考えだ。
一番大切にしていくことは、社名からもわかるように、ロボットで人がより幸せになるような未来を作るということ。幸せにするということは、「必ずしも最先端の技術を使うことではない」、最先端の技術ではなく、「ロボットをいかにして活用していくか」、「技術をどのように組み合わせていくか」という知恵を絞ることで、より良いサービスを提供していくことができる、と富田社長は語った。
ハウステンボスでは、これまでにも変なホテルや、変なレストランなどで、実証実験を行って来ている。ここで大切なことは、「お金をもらって実証実験をしていることだ」という。だからこそ、文句を言われることもあり、だからこそ改善につながると考えているようだ。実際、「変なホテル」では、当初30名だった従業員が、1年後に12名に、現在は8名にまで人員を減らして接客を行っているという。1年経過時には客室数が倍になったにも関わらず、だ。しかも、宿泊客も多く人気がある。これはお客様に満足して頂いている証だ、と富田社長は語尾を強める。
会見では、20体のロボホンによる音楽隊や、同社が開発しているオートマタ(からくり人形)が披露された。ロボホンの楽団は、一体一体が別々の動きをしながら、一つの音楽を奏でていくものだ。一体の制御は簡単なものの、これらを同時に狂いなく動かす技術が必要だという。
ロボホン楽団を作ったのは、もともとロボホンを開発していたメンバー。ロボホンの開発者が4名、ハピロボに加わっているという。現在のハピロボのメンバーは14名とまだまだ少ない。しかしこの14名がこれまでに社長を務めた会社数を合計すると48社にものぼるという。それだけ優秀なメンバーが揃っているというわけだ。
一方、長崎会場で行われたオートマタのデモは、最先端な技術ではないものを用いて、最先端の技術以上のアウトプットを生み出した例だという。
このように、最先端の技術に固執せずに、良いサービスを提供していきたいと語った。
澤田会長は、具体的な数値こそ明かさなかったものの、「5年から10年で世界でも有数のロボット企業にしていきたい」「できる限り早くH.I.Sグループの収益には貢献させていきたいものの、長い目で大きなものを見据えている」と語った。
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ロボットスタート株式会社ロボットスタートはネット広告・ネットメディアに知見のあるメンバーが、AI・ロボティクス技術を活用して新しいサービスを生み出すために創業した会社です。 2014年の創業以来、コミュニケーションロボット・スマートスピーカー・AI音声アシスタント領域など一貫して音声領域を中心に事業を進めてきました。 わたしたちの得意分野を生かして、いままでに市場に存在していないサービスを自社開発し、世の中を良い方向に変えていきたいと考えています。