【PAC2017 決勝進出アプリ紹介 vol.3】「Pepper Commerce」&「銀行ロビーアシスタント」

本日2月8日より開催中の「Pepper World 2017」にて、同イベント2日目(2月9日)に開催されるアプリコンテスト「Pepper App Challenge 2017」の決勝進出作品10作品が展示されています。

vol.1vol.2に続けて、今回の記事では「Pepper Commerce」と「銀行ロビーアシスタント」の2作品をご紹介します。


Pepper Commerce

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「Pepper Commerce」はヘッドウォータースによって開発されたアプリ。外部機器と連携することで、接客から決済まで全てをPepperが行うというものです。

今回の展示では、ハンバーガーショップで活用されることを想定したデモが行われていました。

ユーザーがPepperに話しかけると、Pepperはその人が初訪問のユーザーかどうかを顔認識で確認します。この顔認識には、Microsoft AzureのFace APIが用いられており、何名でも記憶しておくことが可能です。

そして、初対面の場合には通常の接客を、2回目以降の場合には常連者用のトークへと移行します。常連者用のトークでは、前回の訪問時から新たに発売されたメニューの紹介をしたり、前回のメニューを元にオススメのメニューを提示することもできます。


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お客さんがPepperに「ハンバーガー」のメニューを尋ねると、類推されたメニューがタブレットに一覧で表示され、その中から選択して注文することができるようになります。

そして、注文後の決済は、スマレジ端末にクレジットカードを通すことで、人を介さずに行うことが可能です。


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クレジットカードのパスワードを入力し、決済が完了すると、その情報がその横のレシートプリンタに送られ、レシートが発行されるという仕組みです。

つまり、Pepperが外部機器と連携することで、人を介さずに物が購入できるようになります。また、その人が欲しいと言った商品の在庫がなかった場合には、そのお客さんが「この商品を欲しい」と話した情報が管理者に届けられるため、次回来店時には「入荷しました」という情報をPepper経由で伝えることが可能です。

ロボットが販売業務の全てを行う「Pepper Commerce」というアプリによって、店舗のあり方も変わっていくかもしれません。



銀行ロビーアシスタント

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「銀行ロビーアシスタント」は、株式会社リクルートテクノロジーズ アドバンスドテクノロジーラボによって開発され、沖縄銀行にも導入されているアプリです。

投資についての話など、窓口で尋ねるような内容に関してPepperが回答をしてくれます。会話のデータベースは、全て手作業で整えられているそう。機械学習による会話内容の学習も想定していたらしいですが、銀行という場所のため、言ってはいけないような単語を言わないようにと人のチェックを挟んでいます。


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また、その接客データを「Google Analytics」のような管理画面から確認することができます。

年齢層や性別を時系列で確認ができたり、その時に使われた機能や話しかけられた言葉も確認することができます。


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複数台のPepperを管理している場合にも、同じ管理画面上から確認をすることができるため、複数店舗にPepperを導入した場合でも安心です。

担当者によれば、現在は沖縄銀行に導入されているだけですが、今後は別の業種にも展開していけるように会話データを蓄積していきたいとのことでした。

銀行ロビーアシスタントという名称ではありますが、裏側のシステムは汎用性の高いものになっている印象を受けました。


ということで、vol.3として、「Pepper Commerce」と「銀行ロビーアシスタント」の2つをご紹介致しました。残り4つも引き続きご紹介していきます。

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ロボスタ編集部

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