知られざるロシアのロボットメーカー「ALFA ROBOTICS」のロボット達
ロシアのモスクワに本拠を構えるロボットメーカー、「ALFA ROBOTICS」。ロボスタ編集部にメールが届いていたので、調べてみるとなかなか興味深いメーカーだったので紹介しておきたい。
KIKI / プロモーション向けの女性型ロボット
まず最も目を引くロボットがKIKIと呼ばれる人形ロボット。サイズは高さ160cm、幅0.57m、奥行き0.7m、重量70kgという。胸の10インチデイスプレイ、足のシルエット、カラーリングが日本のPepperを彷彿させるイメージだが、160cmということで121cmのPepperよりもサイズが大きい。
また、Pepper以上に人間の顔を意識して作られており、公式サイトでは「髪型はボブだ」と紹介されている。
このロボットは、商用利用を中心に考えられており、小売店、展示場、銀行、レストランなどでマーケティング活動を行うという。販売ではなく、リースという形で提供される。
バーバルコミュニケーションとノンバーバル・コミュニケーションのどちらも可能なロシア初のロボットとして、既に2015年のロボット博覧会で好評を得たという。
実際に音声でのやりとり(ロシア語)のデモ動画も公開されている。
このロボットはレンタルで提供されており、3日以内のレンタルだとセッティングや搬送作業も含んで1日当たり2万5,000ルーブル(約4万9,000円)。レンタル日数が増えるとその分価格が安くなるようだ。
ARC 70 / レジ係のロボット
続いて、独特の形のロボット、ARC 70の紹介。
顔が画面に表示されることで独特の雰囲気を醸し出している。これは無人レジのために特化したロボットだ。商品を読み取らせることで、精算まで進めてくれる。用途はスーパーマーケットなどの小売店だ。
単なる自動・無人のレジなだけではなく、顧客と音声でのやりとりも可能だ。顔認識を活用して顧客に合わせた接客も行うという。
AR-D / サービスロボット
最後に、胸に巨大なディスプレイを持つAR-Dの紹介。
胸のディスプレイだけでなく、顔もディスプレイで女子の顔が表示されるタイプのロボットで、人間とのコミュニケーションが可能だという。
店舗、飲食店、展示会などで、巨大なディスプレイにコンテンツを映し出すことがAR-Dの特徴となっている。移動も可能なため、様々な利用方法があるという。
インドの「Sandy(サンディー)」を紹介した時も思いましたが、Pepperが世界に与えた影響は大きいなと改めて思いました。引き続き世界各国のロボットを紹介していければと思っています。ご期待下さい!
Alfa Robotics
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。