シャープが目指す「ライフスタイルに寄り添う COCORO+」と「モノの人工知能化」(AIoT)について調べてみました


先日のAWS Summitで披露された「ホームアシスタント」商品化は年内を目標に開発という記事を読んで、気になった「COCORO+」(ココロプロジェクト)について改めて調べてみました。





ココロプロジェクト

シャープで2015年10月からスタートしたココロプロジェクトはシャープ独自のAI技術エンジン「ココロエンジン」を活用し、利用者の音声認識により家電製品と対話しながらおもてなしを行い、ライフスタイルに寄り添う家電を目指すものです。

社内横断型プロジェクトで、以下の製品が該当します。


 ・ ともだち家電(冷蔵庫、空気清浄機、電子レンジ…)
 ・ エモパー(スマートフォン)
 ・ アクオス(オーディオビジュアル)
 ・ ロボホン(ロボット)


※サムネイルが表示されませんがクリックで再生します

これらの製品はインターネットに繋がるので、家電のIoT(Internet of Things)化と言えます。IoT対応した上に、これらをクラウドに繋げることで、モノの人工知能化である「AIoT」を目指したいとシャープは考えます。



ココロプロジェクトは現在「COCORO+(ココロプラス)」となっています。





ココロエンジン

人工知能(AI技術)やセンシング技術、音声認識技術などを使って、生活環境や利用状況、人の気持ちを察知して、声や文字で使い方や状況に合ったアドバイスなどを伝えてくれます。




エモパー

「ココロエンジン」をベースに、スマホ向けに新しく開発されたエージェント機能。シャープ製のスマホに搭載されています。iPhoneのSiriやドコモのiコンシェルとの違いは、スマホから能動的に話しかけてくれる点です。ネーミングは「エモーショナル・パートナー」の略。



スマホに搭載された加速度センサーとGPSを使用して持ち主の行動と位置情報を推定し、乗り物への乗車の有無や、日常生活圏の中か外かなどの判定も行い、話しかける情報を変化させます。


エモパーが話しかけるタイミングと内容は、センサーからの情報と、現在の状態推定エンジンを組み合わせた「スマートセンシング」を活用し、スマートフォン内蔵のコンピュータが推定して決定されます。


就寝時間・自宅の場所・起床時間・乗り物に乗っているか徒歩か・職場や会社の場所・周辺の天気予報・朝の出発時間・日常の生活圏などの情報を推定し、「日本記念日協会」「インクリメントP」「ウェザーニューズ」「JTBパブリッシング」「時事通信社」「ネットシーズ」「ナビタイムジャパン」から情報を受けた情報をかけ合わせて、状況にマッチした情報が提供されます。


端末を裏返すと喋りだすことはなく、スマホを振ると無理やり喋らせられる機能も。


エモパーはロボホンのお兄さんと言ってもいいかもしれませんね。






ロボホン

Android OS搭載の人型ロボットのロボホン。毎月のようにアップデートがあり、一緒にいる時間に比例して可愛さが増してきます。


ロボホンは一人で釣りをはじめたり、逆立ちをしたりと、色々な動きを見せてくれます。



また、ロボホンと一緒に自撮りができたり、ロボホン同士がお友達になったりと、コミュニケーションを楽しむことができます。



ロボホン自身が自分の好きなことを覚えたり、持ち主がロボホンに勉強を教えてあげたりなどもあります。



ロボホンが釣りを行う時の釣り竿や、ロボホン専用スーツも用意されています。



関連サイト
ロボホン

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北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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