テープに沿って歩く移動式Pepper、システナが展示ブースでデモ
ソフトバンクワールドの会場では、白線のテープに沿って動き、喋りながら往復するPepperが展示されている。
展示しているのはシステム開発会社のシステナ。
デモでは床に貼られたテープをPepperが認識してその上を移動、テープの終端に来ると身体を転回して、またテープを逆走する。
■Walking Pepper! システナ
Pepperは人を検知したり、周囲の物体を検知する機構や、オムニホイールという移動機構を持っていながら、プレゼンテーションや受付案内をするときには移動しないのが常だった(著者としては今まで残念に感じていた)。
このような移動するシステムがいろいろと登場することで業務の幅が拡がる。例えば、待合室でテープに沿ってPepperが移動しながら、人のそばに行って案内をしたり、話しかけたりすることができるようになる。
システナでは「受付も”歩いて案内”もPepperにおまかせ!」というコピーでこのPepperを展示。
QRコードの読み取り、会員データの照合、アンケートの実施、サイネージの連携等と合わせて、移動するPepperも業務活用の提案に追加していく考えだ。
テープを検知するしくみ
技術的にはPepperのクチの部分にあるカメラで撮影した足元の画像を解析し、テープの位置を検知して移動するしくみ。テープは床の色と混同しないよう、絨毯等のは対照的な色のものを貼る必要があるが、カラーはカスタマイズで対応可能なので何色でも構わないと言う。
Pepperは最近、OSのバージョンアップで自律移動できる「SLAM」という機能に対応した。しかし、テープを使ったしくみの方がSLAMよりシンプルに感じる。かつ利用者がPepperの移動ルートが目視できて便利だという面もあるようだ(人がよけてくれる)。もちろん、Pepperの進行方向に人が立ったり障害物がある場合は、Pepperの標準機能のセンサーが反応し、自動的にストップして衝突を回避する機構は装備されている。
今後のロボットの業務利用には、移動する機能の重要性、必要性はますます増してくる。
移動するPepperには今後とも注目していきたい。
株式会社システナ