NTTとトヨタがロボットで連携!会話ロボットと生活支援ロボットの協働による接客サービスをデモ展示

NTTグループは10月3日から開催しているCEATEC JAPAN 2017の同社ブース内で、会話ロボット「Sota」(ソータ)と、トヨタ自動車が開発している生活支援ロボット「HSR」が連携するデモを展示している。

来場者はSotaと会話し、HSRが棚から取って持って来たボトルウォーターを来場記念に持ち帰ることができる。

左が会話ロボット「Sota」、右が生活支援ロボット「HSR」


会話ロボットと生活支援ロボットの連携

Sotaはヴイストンが開発したテーブルトップ型の小さな会話ロボット。
今回の展示で使われている、NTTが開発したAI技術「corevo(コレボ)」や、異なる機種間でのロボット連携を可能にするドラッグ&ドロップ式のソフトウェア「R-env:連舞(れんぶ)」の解説をする。その際、説明に連動して、Sotaの後ろに設置されたディスプレイの表示が切り替わる。


説明を終えるとSotaは聞いてくれたお礼に、棚にある「ボトルウォーター」をひとつプレゼントしてくれると言う。「どれが欲しい?」と聞かれる。


来場者が欲しいペットボトル答えると、Sotaは「R-env:連舞」を通してHSRにどのペットボトルを取って欲しいと指示、HSRが棚から指定のペットボトルをつかんで、Sotaの元に持ってくる。


会話が得意のロボットと、移動してモノをつかむことができるロボットが、それぞれ得意なスキルを活用し、連携して接客を行うというものだ。


「corevo」は人との会話部分でも活用されている。特徴的なのは、ロボットが会話している最中でも、人が割り込んで「もう、いいよ、ありがとう」と言うと説明を中断して、人の発話内容を聞きとろうとすること。従来の会話ロボットではロボットによる発話が終わるまだ、人が話すのを待たなければならないものがほとんどだった。

今回のデモでは「どのペットボトルがいいですか?」と話している途中でも「左のボトルがいい」と話すと聞き取ることができた。


NTTとトヨタが連携する理由

NTTとトヨタ自動車は、先日、NTTグループ各社が保有するAI技術「corevo(コレボ)」と、トヨタの生活支援ロボット「HSR」(Human Support Robot)を活用して、日常生活の様々なシーンにおける行動支援を実現する共同研究を行っていくことを発表したばかり。
それをひとつのカタチとして提案する場として、CEATECの展示ブースで、このデモが公開された。

今回のデモ内容を説明してくれた日本電信電話株式会社、NTTサービスエボリューション研究所 ネットワークドロボット&ガジェットプロジェクト グループリーダ 主幹研究員 布引純史氏

トヨタのHSRも会話機能を持ってはいるが、NTTグループのAI技術(音声認識/音声合成/自然言語解析/スムーズな会話など)を活用することで、より高度な会話が可能になり、ロボットが活用できるシーンが増えることが期待される。
現在の会話ロボットは、歩き回ったり、モノを運んだりできるものはほとんどない。NTTグループとしては、スマートフォンや会話ロボットで培った技術を生活支援ロボットでどのように活用できるか、新たな研究ステージに入ったと言えるだろう。

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ロボスタ編集部

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