セコム、不振点検およびコミュニケーションが可能な自律走行型セキュリティロボット2種を開発

セコム株式会社は、セコムがこれまでに培ってきた、ロボット技術を駆使した自律走行型の巡回監視ロボット(セコムロボットX2)および自律走行し、コミュニケーションが可能な多機能ロボット(セコムロボットX3)の試作機を開発したと発表した。そして現在は、実用化に向けて研究開発を進めていると報告している。


左がセコムロボットX3 右がセコムロボットX2

セコムは、機械にできることは機械に置き換え、人は判断など人にしかできないことをやるべきであると考え、侵入や火災を検知するセンサー技術と緊急対処員による人の力とを組み合わせたオンライン・セキュリティシステムを開発し、運用を進めてきた。

そしてその考えをさらに進め、2005年10月に発売したのが、警備員の代わりに敷地内を自動で巡回し、異常個所の発見や不審者への威嚇を行う屋外巡回監視ロボット「セコムロボットX」である。

今般開発した「セコムロボットX2」と「セコムロボットX3」はその機能をさらに進化させたもとなり、「セコムロボットX2」は夜間など無人の施設を自律走行して巡回監視を行う専用ロボットで、搭載されたアームには赤外線センサーと熱画像センサー、金属探知機が内蔵されており、不審な放置物やゴミ箱内を点検する役割を持つ。

「セコムロボットX3」は株式会社本田技術研究所がロボティクス研究で培った走行技術を取り入れているため、有人エリアを安全に移動することが可能で、警備に加え、道案内や会話など多彩な機能を有したコミュニケーションロボットとしての役割を持つ。

セコムは、“共想”をキーワードとして、分野・業界を越えた多くのパートナーとの共感を軸にしたオープンイノベーションを進めている。今後もセコムは、これまでに培ってきたロボット技術の知見とノウハウ、そして異なる分野のパートナーとの“共想”を進めていくことで、変化の激しい時代に「安全・安心・快適・便利」が提供できる革新的なサービスを開発していくことが期待される。



「セコムロボットX2」の特長


(1) 屋内外において自律走行が可能

夜間など無人の空港や駅などにおいて障害物を回避しながら自律走行し、巡回監視を行う。


(2) アーム機能による点検

巡回監視中に発見した不審物やゴミ箱などを、上部に搭載されたアームに内蔵された赤外線センサー、熱画像センサー、金蔵探知機を使用して点検をする。

サイズは幅840mm、奥行1,120mm、高さ1,225mm。重さは230kg。



「セコムロボットX3」の特長


(1) 人ごみの中でも安全に走行

Hondaのロボティクス技術である、姿勢制御技術と全方位駆動車輪機構を搭載することで、前後左右への移動はもちろん、斜め移動やその場での旋回も可能、人ごみの中でも安全に走行することが可能。


(2) 人とのコミュニケーションが可能

顔認証機能を有し、機器前面にモニターおよび床面投影できるプロジェクターが搭載されているため、道案内をはじめ迷子の捜索など多様なコミュニケーションが可能。


(3) 背面にAED(自動体外式除細動器)を装備

AEDを背面に装着し、倒れた人を発見した場合には監視センターに通報するとともに、本体下部のプロジェクターから床面にAEDの操作方法を表示し、近くの人に使用を促すことで人命救助に貢献する。

サイズは幅460mm×奥行570mm×高さ1,350mm重さは80kg(AED含む)。



「セキュリティショー2018」での展示について

本リリースで発表した「セコムロボットX2」「セコムロボットX3」の2機種は、2018年3月6日(火)~9日(金)に東京ビッグサイトで開催される「セキュリティショー2018」のセコムブースにおいて、実機を使用したデモンストレーションで紹介される。興味がある方はぜひ参加してみてはいかがだろうか。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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