2018年Q2、スマートスピーカー市場に大きな変化 中国勢が躍進

市場調査会社Canalysが全世界のスマートスピーカーについての調査結果を発表した。調査結果は、2018年第2四半期の全世界のスマートスピーカーの出荷台数をまとめたもの。


世界市場

Image: Canalys

まず全世界のスマートスピーカー市場は2018年第2四半期に187%増加、出荷台数は1,680万台に達したという。GoogleはGoogle Homeを540万台出荷し、第1四半期に続いてトップを維持した。AmazonはAmazon Echoを410万台出荷し、2位となった。1年前の2017年第2四半期のシェアでみるとAmazonとGoogleの立場が逆転したことになる。

一方、中国ではスマートスピーカー人気が高まっている。アリババはTmall Genieを300万台出荷し、中国で50%以上のシェアを獲得、同四半期において、出荷台数が世界第3位となった。4位となったシャオミもXiaoai Mini AIスマートスピーカーを200万台出荷して中国でのポジションを固めている。中国の2社の合計は、世界のスマートスピーカー売り上げの30%となったのも注目だ。

またAppleやSONOSはランク外のOthers扱いだった。


Image: Canalysのデータを元にrobot startがグラフ化

前述の表をグラフにしたものだが、中国勢がAmazonのシェアを奪っていることがわかる。さらにCanalysの2018年第1四半期のデータと比べると、その流れが加速していることは明らかだ。

この第2四半期の市場シェアグラフは、Strategy Analyticsも同じような発表をしているので見比べてみると面白い。

どちらのレポートでもAmazonがGoogleにシェアを奪われていると報告されている。その理由は、まず販売している国の数が違うということがあげられる。Google Homeは現在14カ国で購入可能だが、Amazon Echoは11カ国と差がある。その差は今後も広がりそうだ。また、アマゾンの出荷台数がマイナス成長になっているのも驚きだ。スマートスピーカー市場が米国から他の国にシフトしてきていることが背景にある。Amazonは米国で強く、Googleは米国以外で強いため、今後も世界市場でみるとGoogleのシェアが広がりやすい状況にある。



米国市場と中国市場

Image: Canalys

米国と中国のスマートスピーカー市場を比べた資料も公開された。2018年第2四半期の段階でアメリカ市場と中国市場の出荷台数はほぼ肩を並べた状態にあり、この勢いなら2018年第3四半期に中国が最も巨大なスマートスピーカー市場になってもおかしくない状況だ。アリババとシャオミは低価格なスマートスピーカーで需要を創出しており、この2社だけで中国市場の90%を占めているという。

中国の他大手プレイヤーとしてバイドゥがあげられる。DuerOSはスマートフォンや家電に搭載が進んでいるが、スマートスピーカーとしてのポジションはまだアリババ、シャオミに及ばない状況のようだ。

Source:Canalys

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中橋 義博
中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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