仏グループPSA、2020年よりプジョー・シトロエンなどにSoundHoundの音声アシスタントを採用へ

2018年9月4日、フランスの自動車メーカー「Groupe PSA」と、音声認識及び対話型AIを開発する米国「SoundHound」との戦略的提携が発表された。

Groupe PSAは、プジョーシトロエンDSオペルボクスホールなどのブランドを展開しているヨーロッパで有数の自動車グループ。これらの車両に2020年からはSoundHoundによる音声アシスタントHoundifyが搭載されるという。

Houndifyを統合することでドライバーは近くのレストランを見つけたり、車内温度調整や、コネクテッドサービスなどを音声で使うことができるというものだ。2年以内に市場で最も優れた会話体験を展開し、よりシームレスで効率的なインターフェイスをユーザーに提供予定だ。Groupe PSAは全世界で車両を販売しており、当然、音声アシスタントについてのローカライズも計画しているという。

SoundHoundは既にHyundai、Kiaとの提携を発表しており、それに続く流れとなる。

Amazon AlexaやGoogle Assistantを搭載する車両も増えてきているが、SoundHoundによる車載向け専用にカスタムされた音声アシスタントは違う立ち位置の製品となっている。車載向け音声アシスタントはユーザーにとっては、車のナビのセットやエアコンの制御、ドアのロックなど車ならではの制御も音声でできるというメリットがある。そして自動車メーカーにとっては、アシスタントで取得したデータやユーザーエクスペリエンス自体をメーカーがすべてコントロールできるという違いがある。

一方AmazonもAlexa Auto SDKをリリースするなどこの領域に力を入れ始めている。これからも車載音声アシスタント市場がどこまでひろがっていくのか注目したい。



Source:SoundHound / Groupe PSA

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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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