【速報】ソニーがAmazon Alexa対応のAIホームゲートウェイと室内カメラを発表!新スマートホームサービス「MANOMA」

ソニーネットワークコミュニケーションズは、生活空間の新たな体験価値を提供する新サービス「MANOMA(マノマ)」を報道関係者向けに発表した。従来のスマートホームサービスで提供される「セキュリティ」「オートメーション」に加えて、「ニューライフスタイル」を新しい要素として追加するとした。このサービスを利用すると何ができるのかを解説する。また、報道関係者向けにデモンストレーションも行われたので、その様子はこの記事の最後にムービーで紹介しよう。

セキュリティとオートメーションは従来のスマートホーム機器がやろうとしてきた領域。更に「ニューライフスタイル」を追加していく、とする

独自開発した「AIホームゲートウェイ」

機器としては、新しく独自開発した「AIホームゲートウェイ」と「室内コミュニケーションカメラ」を発表。洗練されたデザインで日常生活に自然に溶け込むことを意識したという。

「AIホームゲートウェイ」を手に持って紹介するソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 執行役員 渡辺潤氏

「室内コミュニケーションカメラ」右下にある丸いボタンのようなものが人感センサー。物理的なシャッター(目隠し)も装備されているが、アプリからでのみ開け閉めを操作できる

さらに従来よりソニーグループとして販売展開してきたQrio社のスマートロック「Qrio Lock」やスマートタグとの連携を行いスマートホームを実現していく。特にスマートロックについては、独自の解錠アルゴリズムにより、遠隔地から安全に玄関扉を解施錠できるしくみを採用している。家事代行のような生活支援サービス事業者などに鍵を預けることなく、遠隔からスマートフォンを使って鍵の開け閉めができる。



「MANOMA」の名称の由来

「MANOMA」の名称の由来は、人間の「間」(マ)を軸として、「空間」のマ、時間の「マ」、行間の「マ」を掛け合わせた「間の間」(マノマ)から来ている。

「MANOMA」の由来


「MANOMA」装備の新築マンションも販売予定

グループ会社であるソニー不動産が新築マンションに「MANOMA」を組み込んだ「AIFLAT」(アイフラット)も同時に発表した。MANOMAだけでなく、ソニーグループのIoT製品やサービスには積極的に対応していく予定だ。


新築マンションに「MANOMA」を設置した例、センサーやカメラの配置




AIホームゲートウェイはAmazon Alexa対応

新しい機器としてポイントになるのは、新開発の「AIホームゲートウェイ」と「室内コミュニケーションカメラ」だ。特に「AIホームゲートウェイ」は音声アシスタント対応のスマートスピーカーとネットワーク・ゲートウェイを合わせた機器となり、音声アシスタントには「Amazon Alexa」に対応している。そのため、「アレクサ、マノマで戸締まりを確認して」と発話するとAmazon Alexa経由でドアロックの状況を確認すること等ができる。

デモンストレーションで使われた「AIホームゲートウェイ」。作動する際はブルーのランプが底面に点灯する

また、Amazon Alexa対応のスキルはすべて利用することができるため、テレビや照明機器など、Alexaスキルとして対応しているスマートホーム家電は基本的にすべてコントロールできる。Googleアシスタント(Google Homeの音声エージェント)ではなく、Amazon Alexaを選択したのは「どのエージェントでもその時々で最も適したものを選択する」としているものの、海外のスマートホーム分野ではAmazon Alexaが優勢と見ている様子だ。

「AIホームゲートウェイ」はスマートスピーカーとしての機能を備える。スピーカーは底面(裏面)の左上。普通ならファンが入っていると思えるところがスピーカーで、側面が冷却構造になっている(!)

なお、「AIホームゲートウェイ」にはSIMを内蔵することができるので、同社の「NURO」のモバイル回線を利用することができる。設置場所にブロードバンド回線がなくても、設置するだけでそのままインターネット、ルーター、ハブの機能も利用することができる。


また、Qrioのスマートタグと連携することで、誰がいま家にいて、誰が外出中かをスマートフォンのアプリで確認することができる。

「AIホームゲートウェイ」「室内コミュニケーションカメラ」「開閉センサ」の写真。下のスマートタグ(写真では黄色いタグ)との連携もポイントになりそうだ。

こどもの「さくら」ちゃんが帰宅したことを示す通知画面

画面に大きく家のイラストが施され、家にいるのがこども2人、お父さんとお母さんが外出中を示している。それぞれがスマートタグを持つことで管理できる

例えば、自宅のリビングにいる子どもの様子を「室内コミュニケーションカメラ」でライブ映像を見て確認したり、カメラを通じてリビングとスマートフォンで会話をすることも可能だ。

「室内コミュニケーションカメラ」には人感センサーが内蔵されていて、誰かが帰宅したことを検知して、AIホームゲートウェイ」から音楽(BGM)を自動的に流す設定もできる。映像記録用にmicroSDカードが内蔵されていて保存できる。また、異常時の映像はクラウドにアップして保存することができるほか、スマートフォンのアプリから見たい映像をピックアップして確認することもできる。

スマートフォン画面から「室内コミュニケーションカメラ」のライブ映像を見ている例。(サンプルはかなりヤバイ状況だが、子どもがいればそのまま話しかけること等もできてコミュニケーションに利用できる)


「MANOMA」で何ができるのか

「AIホームゲートウェイ」や「室内コミュニケーションカメラ」、スマートロック、スマートタグなどを連携するサービス「MANOMA」でどんなことができるのか、わかりやすいデモンストレーションが行われた。デモの様子は下記のムービーをご覧頂きたい。

■ソニーネットワークコミュニケーションズ「MANOMA」
 デモンストレーション映像

ポイントと要点は下記を参照。

・出かけるときに「アレクサ、マノマで戸締まりを確認して」と声で戸締まりを確認することができる。
・不在時、誰かが侵入するなどの異常を検知すると、スマートフォンに通知がいく。
 異常を検知した場合、室内カメラのライブ映像をスマートフォンで確認できるほか、セコムなどに通報することもできる(瀬セコムとの契約は無料、出動時に有料となる)。
・家事代行サービス、鍵を持っていない子ども、宅配便など、遠隔のスマートフォンから玄関ドアのロックを解除することができる(施錠もできる)。
・帰宅時、人感センサーが検知して、マノマがBGM音楽を流す。



利用料金

サービス料金は月額制となり、エントリープランが3,682円、シンプルプランが4,404円、ベーシックプランが4,710円、アドバンスプランが5,747円(いずれも税別)。ほかに初期事務手数料が別途3,000円かかる。割引きキャンペーンも実施する。



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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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